トライヨラに行く前に「オユちゃん今日は痛みはない?」
月の旅を終え帰ってきた相棒に問いかける、
足を無くしてしまったものの、命を取り留めた大切な相棒に、目を覚ましてからというもの毎日問いかける
「あぁ、もうなんともねぇ」ニッと笑うオユン、起きるまで手当をし続けた甲斐あって傷口は痛々しいものではなくなった。
しかしいつもの眉間の皺は寄らず以前の様なオユンではなくなっていた、よく窓を眺めている、オルカはドルジに教えて貰ったマッサージをオユンにして、栄養価が高いだろう食事を手作りし、身体が楽になる様にと毎日世話をした、それはずっと危険な目に遭わず穏やかな毎日だった。
オユンとずっと一緒、
それだけでどれだけ良いことか、ただ部族の戦い方を誰よりも楽しんでいた相棒はずっと静かなまま。
924