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    キラライ

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    キラライ

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    フォーチュンドール本編17

    フォーチュンドール3章1話時は幸が転校してきたころ、他所の地域にある、貝森第二高校。ここでも能力者や魔法使いが集まり、今年も学校行事が行われようとしていた。
    始業式を終え、黄色い髪に緑色の目、左頬にテープガーゼを張っている青い服と帽子、キラキラしたベルトを身につけたハーフの少年、百代 クラン(ももしろくらん)は一番に教室に向かおうと全力疾走していた。その後ろを追いかける学生風の衣装に小柄な体、アホ毛のある茶髪に緑の眼鏡、右目が水色のオッドアイの少年、平山 凛太郎(ひらやまりんたろう)はクランの足を止めようとしていた。

    「へっへ~、一番乗りして派手に目立つぜ~」
    「待ってクラン、それくらいで目立つと思うの!?」
    「そりゃ、誰もいない教室に俺だけいたら、俺に目が行くだろ?」
    「ほかに人がいたらそもそも誰が一番に入ったかわからなくなるから、効果があるのは最初の一人だけだし、その一人僕だよ…。」
    「あー、そうか~。残念…、じゃあ俺は生物学室に行くから、凛太郎は先に教室で待っててくれない?窓開けてくれると助かる。」
    「なんで?」
    「そりゃ、俺たちの教室の上の階は生物学室だからだよ。窓から下に降りて上手く教室に入れば目立つってわけ!」
    「はぁ・・・。」

    クランは目立ちたがり屋である。そのためなら危険なことも平然とすることがあり、ある日はやったことないスケボーで登校、ある日は学校の屋上からバンジージャンプして教室の窓から見える位置にぶら下がるなど、普通ならしないようなことをするたびに親友である凛太郎にツッコミを入れられている。
    クランと凛太郎は前の年に出会い、一緒にチームを組んだ仲である。光属性神聖系統の魔法が得意なクラン、樹属性ドレイン系統の魔法が得意で魔法を使うときに左目の色が変わる弱点を持つ凛太郎、そのほかの仲間もいたが特に説明はいらないだろう。

    「校歌斉唱のときに思いっきり音程外して歌ったのに全然目立てなかった。」
    「そりゃ、うちのクラスには去年一緒に組んだ音響の能力者がいるから。」
    「ヒビキの野郎、やりやがったな~」
    「それにその能力なしにみんな歌うことに集中しているだろうから意味ないかと。」
    「でも、音響の能力者って二つ名もかっこいいよな~俺も二つ名ほしい。」
    「二つ名?あってどうするの?」
    「いや、合ったらかっこいいじゃん!閃光の貴公子クランとか言われてみてぇ…」
    「閃光の奇行種?」
    「なんて?」

    また、彼らも能力者であり、クランの能力は光学迷彩、いわゆる擬態である。周りの景色の色に体を溶け込ませることができる、目立ちたい彼には致命傷な能力である。一方、凛太郎の能力はマナイーター、魔力を食べて自分の魔力を回復する能力、故の魔法使い相手だと有利をとりやすい。

    そんな仲のいい二人であるが、今年はクランがライバルになろうと言い、別々のチームに入ろうというのだ。凛太郎は驚いて、クランにすがる。凛太郎はなるべくクランの近くにいたいというのだが、クランはクラスが一緒だから授業の時は一緒だろいうので凛太郎の意見を耳に入れない。チームについての話をしていると、教室の外から銃声が響いた。まだチーム決め期間にも入っていないのにいったい誰が戦っているのかと教室にいる全員が窓の外を見た。そこには黒い髪で大剣をふるう男と、薄紫の髪で二丁拳銃を所持した男が戦っていた。クランは目を見開き、もっと近くで見ようと教室を離れてすぐさま外に出た。凛太郎も急いでついていった。

    外に出るとその姿ははっきり見えた、黒い髪に青い目左目には泣き黒子があり、はちまきをつけている大剣を振り回す男、火桜 夜(ひざくらよる)は薄紫の髪に紫の目左目が隻眼になっているゴシック調の服を着た二丁拳銃を使いこなす男、加々良 誉(かがらほまれ)に攻撃をしていた。この二人は目を合わせるといつも殺し合いの喧嘩を始めるのだ。夜は大胆な剣捌きで誉を何度も攻撃するが誉はその攻撃を上手く躱し、隙を見て拳銃で攻撃している。学校の壁まで追い詰められた誉は壁を上手く蹴り、飛び跳ね、夜の頭に蹴りを入れる、夜は少しよろけるが、大剣を大きく振りまわし、反撃する。その刃は誉の頬をかすめた。その戦いを見てクランは凛太郎に話しかける。

    「やっぱいいよなぁ~、夜先輩と誉先輩!あんなに目立つんだぜ!」
    「そんな目立ち方でいいの?あれ、校則違反だよ?」
    「よし決めた!俺、夜先輩と同じチーム組む!」
    「えぇ!?」
    「だってあんなでっけぇ剣振りまわして突撃してくるんだぜ!かっこいいじゃん!」
    「そうかなぁ…?」
    「ということで!凛太郎は誉先輩と組んでライバルチームにしようぜ!」
    「はぁ!?ちょっとクランまっ…」
    「ハイ決定!チーム組めるように頑張ってくれよ!」

    クランは凛太郎の話も聞かずに物事を決める。いつもの事であるので凛太郎も半ばあきらめ気味でクランのいうことを聞くことにした。そうこうしているうちに教員たちが夜と誉を止めに行っていた。下級生の入学式初日からも結界なしで戦っているとこに教員たちはカンカンに怒っている。夜が誉を指さしこいつが…などと言っている声が聞こえるが、誉は目をそらし、その場を後にしていた。クランは終わってしまったとつまらなさそうに欠伸をし、凛太朗とともに教室に戻った。

    「あー、なんだよ、せっかく一番に教室入ったと思ったのに結局最後じゃないか。」
    「それは先輩たちの喧嘩見に、教室を出たからでしょう…。」
    「まぁ、これはこれで遅刻して目立ったよな!?」
    「僕は遅刻したくなかったよぉ!」

    こうして、クランと凛太郎のライバルとしての一年が始まろうとしていたのである…?

    つづく…?
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    キラライ

    TRAININGフォーチュンドール本編37
    フォーチュンドール5章9話ドクターが幸の魔力強化をしようとしたが、魔導書の能力がドクターの魔力を吸い取り、巨大なクジラの魔物と化した。ドクターは逃げ出し、幸も気絶している状況で将信たちはクジラの魔物と戦うことになった。将信は幸を守るため、ひとまず地属性魔法で幸の周りを囲う。将信は室内戦があまり得意ではない旨をクランたちに伝えるとクランはここは任せてくれといい、光の弾を宙に浮かせ、魔物の周りで爆発させた。しかし、その爆発をの魔物は大きな口を開けて吸い込み、その後に咆哮をした。クランたちは何とか持ちこたえる。零子が後ろにまわり剣を投げ、雨は念力で宙に浮き、魔物の上に乗っかり拳で思いっきり殴りかかる。すると、魔物は大きく尻尾を動かし、零子は上手くよける。そしてクジラ型の魔物であるために潮吹き攻撃をする。ちょうど雨のいる足元から光が当たると虹色になる白濁とした液体が吹き出し、雨に直撃する。雨に纏わりつくその液体は次第に凝固していき、雨は上手く身動きが取れなくなり、下まで落ちてしまう。それをクランがキャッチしに行き、ダメージを抑えることができた。零子も雨を心配し、そちらに行く。
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    キラライ

    TRAININGフォーチュンドール本編36
    フォーチュンドール5章8話幸、唯、雫の3人はカフェで女子会をして楽しんだ。しかし、幸の様子が何かいつもとは違うように唯は感じた。幸に調子が悪いのか聞くと、何でもないというが明らかに表情は険しかった。雫も唯に言われて幸の表情を見る。幸は二人の視線が鬱陶しいのか早歩きをして、2人の前を歩くようにした。唯が何かしたなら謝ると言い、幸に手を伸ばすと、幸はその手を振りほどき、唯にビンタをした。雫は動揺し、幸の腕をつかみ揺さぶると、幸は雫を突き飛ばす。唯が幸の名を呼ぶと、幸は我に返り、何が起きたのかわからず、頭を抱える。

    「幸さん?どうしたんですか?本当に幸さん?」
    「わからない…今私は何を?」

    「っていうことがあったんですよ。」

    唯と雫は昨日の幸の事を凛太郎に話した。凛太郎は幸が魔導書を読んでいるという話を聞いていたので、それは魔導書の副作用のようなものではないかという。実際に凛太郎も魔導書を読んだ時に常に空腹を覚えていたので、魔導書の有害性を2人に話した。雫はぎょっとして、幸の性格が治らなかったらと心配した。唯が凛太郎の魔導書の能力がなくなった時はどうしたかを聞くと、魔女たちに捕まっていろいろされたというのだ。そして、魔導書の能力を本に戻す魔女は今は眠っていると聞いているので、他に案はないだろうかと考えていると、そこに信楽が現れた。信楽にも幸の話をすると、ちょうどいい機会だと雫に魔女の集会場に行ってみることを提案する。しかし、凛太郎はあまり乗り気ではなく、また魔女たちに何かされると考えると恐怖でしかなかった。そのため、雫と信楽で魔女の集会場へ行くことになった。と言っても信楽は場所を案内しただけで、あとのことは雫1人に任せたのだった。一人ぼっちになった雫は戸惑った。これなら唯ちゃんも連れてきたら心強かったなぁと思うが、せめてこの場所を一通り覚えようと見て周っていた。どこがどういった場所か聞こうにも、知り合いの魔女がほかにいるわけでもなく、話しかけるのも難しいと思っているし、さらに言えば他の魔女たちに怪しい視線で睨まれているような気がして、怖くなってきた。そんなところに、博士のような帽子に袖の長い白衣、ぐるぐる眼鏡をかけた女性が話しかけてきた。
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