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    オルト

    どうしようもないものを投下

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    オルト

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    パンそばのタイカケ
    そばくん、とことんニブいといいな。私の中では、派生の中でダントツで鈍いことになっています。

    「うーん、どうしよう」
    「どーした?」
     僕の独り言に、タイガくんが反応する。ホントにただの独り言だったんだけど、こうして反応してくれるとちょっと嬉しくなっちゃう。
    「あのね、バレンタインの時にファンの子たちからプレゼントとかお手紙もらったでしょ? そのお返しに、何かできないかなって」
    「あー……」
     タイガくんは視線を反らして、頭を掻いた。タイガくんは、こういうイベントごとには興味がないから仕方ないかもしれないけど、僕は皆に何かを返したい。
    「ねぇね、今からじゃライブは無理だろうけど、動画配信なんてどうかな?」
    「動画ぁ? どこで撮るんだよ」
    「僕の部屋は?」
    「まぁ、良いけど……ネタすんの?」
     出来ればネタをしたい。芸人だもん。でも、動画配信というコンテンツを考えると少し趣向を変えてみるのも良いかも知れない。「そういう需要」もあるだろうから。
    「僕たちのオフの様子の配信しようよ?」
    「あぁ? だから、そういうのはナシっつてんだろ。オフのおめぇ、見せるなんて……」
    「そうだよねぇ。やっぱり、普段の僕じゃ、いつもの僕と違いすぎてファンのみんなは……」
     がっかりしちゃうかも。ホントはこんなに弱い僕。普段からステージにいるときみたいに、「やきそば」のテンションだったら……。
    「いや、そうじゃなくて!」
    「え?」
     タイガくんは、何か言いたげだけど、もごもごしている。何か言いにくいことなのかな?
    「タイガくん、あの……」
    「よし。ネタ、考えんぞ!」
    「え?」
     タイガくんはそう言うと、パン、と音を立てて自分の両頬を叩いた。
    「何か、ファンに届けたいんだろ? 焼きそばパンのファンなんだ。芸人の俺たち見せようぜ!」
    「うん!」
     さすがタイガくん! やっぱりタイガくんが相方で良かった。俺は嬉しくなってタイガくんに抱き着いた。タイガくんはなぜか凄く照れていたし何か言いたげだったけど、僕はタイガくんと新しいネタを出来るのが嬉しくて仕方なくて、ぎゅうぎゅうとタイガくんを抱きしめた。触れたほっぺがすっごく熱かった。どうやらタイガくんはやる気満々で燃えてるみたい。うれしいなぁ!
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