゛ 氷解 ゛…私心 ゛は、いつのまにか消えていた…
゛殺す ゛以外、生きる方法がないから…
プリンシパル「…ベルナエル…ここから出ていきましょう…私と貴方2人で、逃げるのです。」
ベルナエル「…そんな事…そんな事できないよ兄さん.ᐟ…どうして…」
プリンシパル「…私たちには、人間の血が混じっているからです…」
…ああ…、私と兄さんは、悪魔と人間の混血なんだ…
私は兄さんとあの嵐の中、歩いた。
プリンシパル「…ベル…だいじょうぶ…」
ベルナエル「…に、兄さん….ᐟやっぱりかえろうよこんな嵐の中じゃ行けないよ.ᐟ」
プリンシパル「…心配ありません….ᐟ絶対に行けます.ᐟ」
だが、嵐は私と兄さん巻き込んで手を離してしまう。
プリンシパル「…ベル….ᐟ」
ベルナエル「…兄さん…兄さん….ᐟ」
気づいたら私は、人間のいる世界にいた。
ベルナエル「…お腹すいた…」
私のお腹は空腹で鳴り続け、血を求めた。
ガール「…ママ.ᐟなにあれ」
ママ「見ちゃいけません.ᐟ行くよ.ᐟ」
ベルナエル「…はは…、まあ…人間から見たら私は化け物ですね…」
夕暮れで染まる中、公園にあるドーム状の滑り台の中にいた。
ベルナエル「…兄さんもいないし…このまましんじゃうのかな…」
…私は横になりながらも溜息ついた…
すると、足音が俺のいる方に近付くのがわかった。
「…こんな所でなにしてるんだ…。」
ベルナエル「…だ、だれ…」
…私に声掛けてきたのは、スキンヘッドに一本だけ髪がある少年だ…
ニル「…ごめんな…怖がらせちまったよな……俺はニル…あんたは」
ベルナエル「…ベルナエル…」
ニル「…よろしくな….ᐟ」
…ニルは私を見ながら笑顔で声かけた…なんなんだ…コイツは….ᐟ
…でも…、どうしてだろう……とても…、心地いい…
ニル「…1人ぼっち何だな…」
ベルナエル「…うん…」
ニル「…じゃあさ…俺んち来る……俺んち変わったとこだけどたのしいよ…」
ベルナエル「…こんな私でも受けいれてくれるのですか…」
ニル「…ああ….ᐟ受けいれてくれるよ.ᐟ…さ、行こ…」
ベルナエル「……うん……」
私はニルの手を握り、歩いて行く。
…連れてかれた先は、階段下りた先にありニルは扉開けて歩く。
ベルナエル「…なあ、本当にだいじょうぶなのか…」
ニル「…だいじょうぶ….ᐟ俺の事信じろよ.ᐟ」
…通路の先に行くと、ホールのような所に着く。
ニル「…ただいま~.ᐟ」
「…あ~.ᐟお前また1人で外出たのかダメだろ.ᐟ」
声の大きさに私は驚くとニルの傍にいき、隠れるように見つめた。
「…ん……ニル…隣にいるのはだれ…」
ニル「…ああ…、ベルナエルだよ….ᐟ…恥ずかしがりや何だよ…」
…にこにこと笑いながら男は私の方見ていた…
ファルズフ「…ファルズフだ…ᐟよろしくな.ᐟ」
ベルナエル「………………」
ニル「…警戒しなくていい…コイツも家族がいないんだ…」
ベルナエル「……っ……」
ファルズフ「…コイツとか言うなよ~.ᐟ外出するときぐらい俺も誘えよな.ᐟ…ていうか…不思議だよなこの翼は飾りなのか」
ベルナエル「………….ᐟさ、さわるな.ᐟ」
…翼にさわろうとする人間に怯えてしまい私は思わず手で振払う…
ベルナエル「…ご、ごめんなさい…私…、人に触られるの…ダメで…」
ファルズフ「…あ~…まあ、怖いよな…本当にごめん…」
相手は申し訳無さそうな顔しながら呟く。
ニル「…俺も…お前とおなじ人間じゃないから…気にしなくていい…」
ベルナエル「………………」
…人間じゃない…どういう事なんだ…
…意味も分からないまま施設のような、そういう所に私は何十年もすごした…
人間の言葉や、食べ方もニルに教わり私とニルはまるで本当の兄弟のように育つ。
ベルナエル「…ファル…少しだけ…いいですか」
ファルズフ「…ん…どうしたよ」
ベルナエル「…ニルの事何ですが…数年前に話してた『人間ではない』とは…どういう意味なのですか…」
ファルズフ「…あ~…実はな…『レプリカ』…なんだよ…」
ベルナエル「…『レプリカ』…」
ファルズフ「…ああ…、数十年前に弟の細胞と血でできた魔改造人間…ドクター・モアが完成させたのがニルちゃんだよ…」
ベルナエル「…では…本当に人間では無いのですね」
ファルズフ「…お前みたいに家族失って生きてきたんだ…大変だよな…」
ベルナエル「……………」
…まさかあの男が人間ではないなんて…でも…、私は悪魔なのだ…あの男とおなじ様に思われるのは、少々不快だ….ᐟ.ᐟ
…気づいたら私はニルに敵対していた…私は腕も磨いて上目指していた…
ファルズフ「…お~~がんばってんな~」
ベルナエル「……っ…….ᐟ…ファル….ᐟ」
ファルズフ「…あんまりムリすんなよ……こわれちまうぞ…」
ベルナエル「…べ、別に…貴方に心配されるような事ではありませんよ….ᐟ」
…私は相手の笑顔に思わず背中向けて呟く…
ファルズフ「…相変わらずだな……でもお前がこわれちまったら、俺が心配になるんだよ…」
ベルナエル「…ファル…」
ファルズフ「…だからよ…そのままのお前で居てくれよ…」
…ああ…、なんて愛おしいのだろう…私の事、そんな風におもっててくれてたなんて….ᐟ
…この人が私の相棒でよかった…
ファルズフ「……………どうした…俺の顔見ながらニヤニヤしちゃってよ…」
ベルナエル「………….ᐟ.ᐟ…な、なんでもありませんよ….ᐟ」
…私は我にかえるとファルズフから背逸らす…。
ファルズフ「…本当に変なヤツだな…」
ニル「…ファルズフ~.ᐟ任務だから行くぞ.ᐟ」
ファルズフ「…ああ….ᐟすぐ行く.ᐟ…んじゃ任務行くから…またあとでな…」
ベルナエル「………っ.ᐟ…ファル….ᐟ」
任務に行く相手のスーツの裾掴み引き留めるも伝えたい事なにも伝える事ができず口パクパクさせてしまい。
ファルズフ「…はは…、心配すんなベル…生きて帰るからよ…」
私の頭優しく撫でながらそう言って微笑む。
…行かないで…傍にいて…
…本当はそう伝えたいのに、伝えられなくて、もどかしくて…
あの男の事一番よく理解しているのは、私の方なのに…どうして…
ベルナエル「……赦さない……」
…数日後私は部屋にファルの事を呼んだ…今日こそ、私の気持ちを伝えるためだ….ᐟ
ファルズフ「ベルナエル~.ᐟいるか」
ベルナエル「…来てくださりありがとうこざいます….ᐟ…さあ、どうぞ…」
ファルズフ「…お前から呼び出すなんてめずらしいな…どうしたんだ…」
ベルナエル「…あ、えっと…その…」
…落ち着け…落ち着くんだ….ᐟ.ᐟ
ベルナエル「…す、好きです….ᐟ…貴方の事…ずっと…前から…好きなんです…」
ファルズフ「…ベル…」
…ファルは私の告白に驚くもにこと小さく微笑み頭優しく撫でてきた…
ファルズフ「…ごめんな…その気持ちにはこたえてやれないんだ…」
ベルナエル「……っ…….ᐟ…どうして…」
ファルズフ「…実はな、俺が前からまもると決めてる相手がいてな……約束してるんだ…」
ベルナエル「………っ……….ᐟ」
…どうして…どうして…私じゃないの…
ファルズフ「…俺はベルの事心から信頼してるよ…背中預けれんのもお前だけだ.ᐟ.ᐟ」
ベルナエル「…相手は…相手はだれなんですか…」
ファルズフ「………ニルちゃんだよ………」
ベルナエル「……………….ᐟ」
…また…あの男なのか…
ファルズフ「……ベル……」
…どうして…私の邪魔するの…
ベルナエル「……っ………」
ファルズフ「…だいじょうぶか……ベル…」
ベルナエル「…私にさわるな….ᐟ穢らわしい.ᐟ.ᐟ」
ファルズフ「………….ᐟ.ᐟ」
ベルナエル「…あ…、ごめん…もう部屋から出てって…」
ファルズフ「……えっ……」
ベルナエル「…はやく…、出て行け….ᐟ」
…私は背中押して部屋からおいだすと泣き崩れた…
ベルナエル「……ヒック……」
ファルズフ「……ベル……」
…私は1日中、部屋で泣き続けた…
…任務にはいきましたよ…任務休んだら偏るので…
…あの2人は、幸せそうに楽しげに話してた…ずるい…
近状報告するため、私は爺共のいる所まで歩く。
報告する事も監視下である私の役目だ.ᐟ
ベルナエル「……失礼致します……」
…報告終えて私は急いで出ようとするも引き留められる…
爺「…ときに、あの男の事についてなにもきいておらんな…」
爺2「…まさかとは思うが…本当の目的を忘れてはおるまいな」
ベルナエル「……分かっております……あの男は、私が『殺します』……」
私はそう言うと、あの空間から出た。
あの爺の命令だ…必ず、あの男は殺さないといけない…
……もう……なにも無いのだから……
ファルズフ「…お.ᐟ…ベル~.ᐟお前も任務終りか」
ベルナエル「…ええ、まあ…」
ファルズフ「…お疲れさん….ᐟよくがんばったな」
…どうして、優しくするの……私以外に優しくしないで…
ヌル「…おっと、アンタ…だいじょうぶか」
ベルナエル「……貴方は……」
ファルズフ「…ああ…、まだ紹介してなかったよな……ヌルだ….ᐟ…サポートしてくれるから仲良くしろよ…」
ベルナエル「…よろしくお願いしますね…ヌル…」
ヌル「…………………………」
………好都合だ…利用してやる………
ベルナエル「…ヌル…少しお話があるのですが…」
ヌル「……俺に……」
ベルナエル「…ええ…、部屋でお話ししましょうか」
ヌル「……………………」
…ヌルと部屋に行くと施錠する。
ヌル「…で…、話ってなに…」
ベルナエル「…あなたにお願いがありまして…」
ヌル「…お願い…」
ベルナエル「…ええ…、貴方に、この男誘惑してほしいのです…あなたなら…できますよね」
ヌル「…なぜだ…仲間だろ」
ベルナエル「…仲間とは何ですか……人間と馴れ合う事が仲間だというのですか……私は悪魔だ…馴れ合うつもりは、甚だない….ᐟ」
ヌル「…上等だ…その話、呑もう…」
ベルナエル「…ありがとうございます….ᐟ」
…どうなるか…楽しみだな…
ヌル「…旦那…」
ファルズフ「……んお………どうし、た…」
目と目が合う瞬間、ファルズフは動かなくなり口元吊り上げた。
ファルズフ「…まさかヌルの方からきてくれるなんてな…♡♡俺の事、抱いてくれるんだろ」
ヌル「……ああ……」
ニル「…ファル…….ᐟ.ᐟ……ッ……どうして……」
たまたま部屋に来たニルが身体交えているのをみて酷くショック受けていた。
ベルナエル「……計画通り……」
…あの男の浮気が余程ショックだったのか、ニルは部屋に籠り出て来なくなる…
ベルナエル「…食事持ってきたからたべてください…」
ニル「…………………………」
部屋の外から呼びかけるも返事はなく、私は仕方なく持って行く。
……あの男はというと……
ファルズフ「…………………………」
ベルナエル「……残念です……貴方には失望しました…ニルがいながら、ヌルと『浮気』だなんて…」
ファルズフ「…一瞬の、気の迷いだったのかもな…」
ベルナエル「…ニルはショックで部屋から出てきません…余程、貴方の事愛していたというのに…」
ファルズフ「……………………」
ベルナエル「…まあ、貴方の罰は数日後決まるのでこのまま牢の中にいてもらいますよ…」
…私は牢の中にいる相手にそう言うと消えた…
…数日後、処分が決まり私はまたあの男の元に行く。
ベルナエル「……ファルズフ……貴方の処分が決まりました…貴方の記憶、消させていただきます…」
ファルズフ「…………は…………記憶消すって、まさかニルちゃんとの記憶も消すって事だよな…」
ベルナエル「…今回の一件…、ニルには大きすぎるのです…『上』からの命令でもあるので…」
ファルズフ「…そうか…分かった…でも、これだけはニルちゃんに伝えてくれ….ᐟ…愛していたと…」
ベルナエル「……いい残す事はそれだけか…………じゃあな……ファルズフ…….ᐟ」
私はそう言うと、あの男に銃口向け引き金放つ。
記憶のチップあの男からとりのぞき新しく記憶のチップとりこむ。
…そうする事で記憶はまた新しく生まれ変わる… ゛darkness ゛にいるという事は、そういう事なのだから…
……私は結局、あの男を殺す事ができなかった……
ベルナエル「…ごめんなさい…ごめんなさい…ファル…私は、貴方の事、殺せない….貴方を愛していたから…貴方から私の記憶が無くなるのは…怖い…」
ファルズフ「…ベル…心配すんな…『また』…がんばって仲良くするからよ…お前はたまに冷たいけど…俺はそんなお前が好きだったし、『相棒』として愛していたよ…」
ベルナエル「……ファル……」
ファルズフ「……ごめんな………」
そう言うとあの男は私から銃とりあげ、自分から撃つ。
…私は小さく震えたまま、膝から崩れ落ちて泣いていた…
…私はあの男の手当てして様子を見た…まだ…生きていてほしいからだ…
…目覚めたらファルはまた笑って私の頭を撫でてくれる…きっと…
…数日も目覚めない男の顔みながらそうかんがえていた…
ベルナエル「………ファルズフ………起きて…….貴方がいないと…私は………」
泣きそうな顔しながらも私はポツリと呟く。
…暫く経って目が覚めたが、あの男は記憶はやはり消えていた…
ベルナエル「…私はベルナエル… ゛darkness ゛の監視者です…貴方は私とおなじ監視者でここでマフィアとして殺ししているのですよ…」
ファルズフ「…そう…まあ、なんだ…よろしくな…ベルナエル.ᐟ.ᐟ」
ベルナエル「……ええ……」
笑顔で返すファルに私は小さく頷くと微笑む。
治療後、仕事に復帰したファル連れてニルに紹介した。
ベルナエル「…ニルです…貴方のリーダ‐兼監視する人物です。」
ファルズフ「…よろしくな….ᐟ」
ニル「…………………….ᐟ」
私はニルに部屋に呼ばれたのでついていく事にした。
ニル「…ベルナエルさん…アレはどういう事なんですか」
ベルナエル「……アレ……とは……」
ニル「…しらばっくれるな….ᐟ…ファルの事だ….ᐟ……どうして……」
ベルナエル「…記憶を消しました…」
ニル「…記憶を…消した…」
ベルナエル「…ええ…、貴方のためをおもって、消したんです…今、彼には貴方の記憶はありません…」
ニル「…………そんな…………」
…ニルは酷くショック受けていた…記憶のない旦那なんて…ただの抜け殻…私が、全て壊したも当然だ….ᐟ
…あの男にはもう、私との記憶も無いのだから…
……私の罪は、永遠に消える事はない……
ベルナエル「…消えてしまおう…」
私は、別室に行くとしゃがみこんで銃口に咥えた。
……これで、解放される……
あとは引き金を引くだけだ。
だが銃弾が放たれる前に、私の腕掴み銃弾は壁に埋めこまれた。
ベルナエル「……………….ᐟ」
…ファルは私の銃奪うと、遠くに投げ捨てて掌で頬たたく…
ベルナエル「………ッ………」
…私は強く抱き締められる…この男の鼓動はトクントクンと小さく脈打ちながら生きていた…
ファルズフ「…馬鹿…どうしてお前はいつも…一人で抱え込むんだよ.ᐟ.ᐟ」
ベルナエル「……え……、」
……どうして……
ファルズフ「…お前の事、おもいだしたんだよ…あの雨の中、助けてくれたろお前は泣いて…、自分のせいだって言って…でも俺は…、お前は悪くねえって、悪いのはまもりきれなかった俺のせいなんだって……」
ベルナエル「…………ッ…….ᐟ…ファル…ッ…ごめんなさい…ごめんなさい…私…貴方を殺せと命令されて…貴方とニルが幸せそうなのみて妬んで憎んで…だから…消えたくて….ᐟ」
ファルズフ「…そうか…苦しんでたんだな…分かってあげられなくてごめんな…俺はお前の事愛していたよ…心から…だからもう…一人で抱えて生きるな….ᐟ……お前には……俺がいる……」
ベルナエル「……うぅ……ッ.ᐟごめんなさい…ごめんなさい….ᐟ」
……嗚呼、…私は醜くなんて無いんだな……悪魔の私でも、愛してくれていたんだ…おかげで生きる理由ができた…これからは…貴方のために生きるよ…ファルズフ…
ファルズフ「…泣き疲れてねちまったか…くす…、かわいいな…」
~fin~