トルペとお届け物休日の朝、雨に打たれながらもトルぺは胸に荷物を抱えて、急いで街中を走っていた。
何故かというと、前日、他の団員に頼まれ、団長の家にお届け物をする事になり、家を出て数分のところで大雨が降った。
曇天の空を見て、さっきまで晴れていたのに...ついていないと思い、傘を買おうとお店に駆け込んだのだが、団長の屋敷へ往復する電車賃しか持ち合わせておらず、傘を買う余裕がないという不運も重なってしまった。
がっくりと肩を下ろし、この後どうするか考えた結果、雨がいつ止むかもわからないし、身体が濡れて体温が下がっているのでこのままだと風邪を引いてしまうかもしれない。
風邪を引かないうちに早く届けて帰ろうと結論を出し、電車に乗り、最寄駅で降りた。
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