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    94renshuuyou

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    94renshuuyou

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    「今日は何でも言うことを聞く」と言い出したロナルド様を日頃できないから、とドラルクさんが甘やかすけどわりといつも通りだったなぁ、と思うお話。大分愉快にいちゃいちゃしている。
    ※具体的な性描写はないものの、最中を匂わす表現とセリフがあります※

    読切ドラロナ 付き合っているふたり。「おい、まだやんのかよ」
    「何でも言うこと聞くって言ったのきみじゃない。きょうはた~っくさん甘やかすし素直になってもらうんだからね!はい、次お風呂ね!きみに合うんじゃないかと買っておいたシャンプーとヘアオイルがやっと使える!」


    事の始まりはロナルドくんから「カボヤツとノコが反抗期かも知れねえ」と相談を受けたことだった。
    曰く、最近二匹(?)だけでこそこそと話していることが増えたという。近寄ると会話をやめてしまうことが何度もあり「俺に隠し事……もしや反抗期?」と思ったのだとか。
    絶対違うと思うな、ていうかこれIQ2億の私じゃなくてもわかる気がするんだけれど、と思いつつもジョンとふたりでなだめ、助言をしたのが先日。
    案の定「勤労感謝の日」という存在を知った二匹が、過ぎてしまったけれど日頃の感謝の気持ちをどうにか伝えてお礼をしたい、とこっそり相談をしていたというオチだったのだけれど(どうやらジョンは事前に二匹から相談を受けていたようだ。知らなかった)、どれだけ違うと思うよ、と言おうが「最近あまりかまってやる時間がなかったから」と嘆き、「二匹がグレて家出したりしたらどうしよう」としまいには同じ主従という立場からジョンにまで助言を求めるロナルドくんの姿はだいぶ愉快ではあった。
    まあでもいつもの「クールな美貌と有能さで世間から羨望と尊敬のまなざしを受けるロナルド様」の姿はかけらもなかったけれども、家族を心配し悩む姿はとても愛おしいなあと思うのだった。

    後日二匹を連れて報告に来てくれたロナルドくんの全身から漂う「いいことがありました!」感に、よかったねぇと微笑ましく思ったり、嬉しそうにあの日の話を私やジョンにしては笑い合う彼らの愛の結びつきの深さに私とジョンも負けてられないな!という気持ちになったりしたりしたのだけれども、それはさておき。

    そんなわけで反抗期疑惑はロナルドくんの勘違いだったわけだけれど、私とジョンに迷惑をかけたと思ったのか、彼が言い出したのが「今日一日なんでも言うことを聞いてやる」だった。別にいいのになあ。
    義理堅いというか、借りを作るのが苦手というか……あと何かほかにも思惑がありそうな気もするけど……。
    「それに強く気高い退治人の俺が弱みを握られて吸血鬼の言いなりになるって状況、最高にネタになるじゃねえか!」
    「やっぱりじゃないか!絶対そっちのほうが本音でしょう?!その何でもロナ戦のネタにしようとする姿勢やめないかい?!」
    「いいじゃねえか、このロナルド様が言うこと聞いてやるって言ってんだぞ。……そもそも、こんなこと言うのこ、コイビトのお前にしか言わねえよ……」
    「私のロナルドくんが今日も愛おしい。好き。」
    「ヴァッ!馬鹿じゃ、ねーの……で、なんかねえのかよ」
    「う~ん、あっ!じゃあ今日は一日素直に私に甘えるっていうのはどう?」
    「あ?ネt」
    「ネタはもう諦めて。だって私いっぱいきみを甘やかしたいのに恥ずかしがってあんまりさせてくれないじゃない。だから今日は私にいっぱいお世話をさせて?きみがしてほしいことも全部素直に言ってもらうから!」

    そうやってしぶしぶ…といった彼に食べたいものを作ってあげたり、髪やお肌のケアをさせてもらったり、あとは半ば強引ではあったけれど恥ずかしがる彼にたくさんおねだりを言わせて甘やかして、大大大満足!の一日ではあったのだけれど。
    う~ん、思いの他いつも通りだったような気がするな?というのが素直な感想だった。
    それもそのはず。確かに普段の彼といえばクールでそっけなくて素直じゃないのだが、ベッドでの彼は、快楽が深まれば深まるほど瞳はとろりと蕩けて、言葉尻は甘くなり、濡れた唇からこぼれる言葉といえば「もっとぎゅっと、しろ」だの「きすしろ」だの、普段は胸の内に隠している欲求を吐露して甘くねだるものばかりで。私の愛を全身で嬉しそうに気持ちよさそうに受ける姿がそれはもうかわいらしくて扇情的なのだ。
    よくよく考えればわかることだったが、その時は日ごろの彼の姿が強かったから頭から抜けていたのだった。だから、まあなんというか。
    渋々と、それでいて照れと恥ずかしさをこらえながら素直に甘える姿にうっかり閨での彼を重ねてしまい、ついつい元気になってしまった私の触れ合いは甘やかしからだんだんと濃厚なそれへと姿を変え、最終的には棺桶に雪崩れ込んで甘くて刺激的な夜を過ごすことになるのは当然の結果でもあった。
    しかし彼のかわいさに負けて欲に溺れるなんて何たる不覚!この反省点を生かして次回こそは紳士たる高等吸血鬼として、そして恋人として健全に甘やかして、もっと私にメロメロになってシラフの時でも甘えてもらえるように頑張らないと!
    あ~それにしても私のを受け入れて口では「やだやだ♡やめろ♡」なんて言うくせに気持ちよさで全身桜色に染めてとろっとろになって最後には「もっと♡」なんて甘い声で鳴いて本当にかわいかったなぁ……。

    なんて、反省しているのか甘い夜の記憶を反芻しているのかわからない状態の私はまだ知らない。
    彼もまんざらではなかったようで、後日「言うことを聞いてやる券」という母の日の小学生のプレゼントかな?というようなチケットを手に突撃され、連日賑やかにそれでいて甘い夜に耽るようになることを。
    そして、そんな私たちにジェラシーを抱いたノコくんと、カボヤツくんと、ジョンにまで泣きつかれて二人まとめて正座説教を食らう羽目になることは、まだ知らないのであった。

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