舌の色もきみの色1#
「暑い……なんでこんなに暑いんですかぁ……」
「仕方ないよ、夏なんだから」
茹だって机に伏している私、カブさんは苦笑しながら麦茶を置いてくれた。
喉に流し込むと冷たさから少しだけ復活する。生き返ると呟くと、彼は口元を綻ばせた。
「でも、今年は酷暑だね。ホウエンでもここまで暑い事はなかったし」
「ホウエンでさえですか……」
昨年、一緒に里帰りさせて貰った時に南国の暑さを体験したが、あそこより暑いってこの星は今どうなってるんだ……?
うんうん唸っている私にカブさんは思い出した様に提案をした。
「少し涼を求めてかき氷でもしようか?」
「カキゴオリですか……? オニゴオリでなくて?」
ダンボールから上にレバーが付いた機械を取り出す。
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