そして俺だけを見て なんてことはない、一人の休日。カレンダーは空白で、冷蔵庫の中身も殺風景で、次の休みにやろうと決め放置していた用事と顔を突き合わせ数時間経っていた。
「よし、やるかぁ」
一人の生活に慣れるにつれ、独り言の音量は日々大きくなっていく。
外食続きで蔑ろにしていた冷蔵庫の中身を充実させるため、そしてその他諸々の用事を済ませるため車を走らせた。郵便局へ寄り、私書箱から郵便物を受け取りスーパーへ。一週間分の食料と日用品で両手をいっぱいにして帰宅した。
買い物後の片付けを終え郵便物に目を通していると、一際重い封筒が床に落ちた。
「うお、なんだこれ」
拾い上げ読み上げた差出人の名前には、自分でも驚くほどの甘い感情が乗っていた。
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