知らない誰かの誕生日 毎年何もない、今年なんて調子がくそ悪い時期と重なっていてぐだぐだしているうちに過ぎたことに最近気づいたオレの誕生日から一ヶ月経っていて、ついでにジェイドとの契約生活を始めてからは一週間くらい経った。
マットレスは届いたのだが、オレは整えたり敷いたりしまったりするのが面倒で結局まだ開封すらしていない。まあ、別にいいだろう。
ジェイドと一緒に寝たくないときに使えばいいと思ったのだが、よく考えたらそういうときは外に泊まりに行けばいい話で、多少喧嘩をしたとてジェイドの家にいると結果的に宣言しているのは恥ずかしくもある。開封していないほうが勢いのままに飛び出しやすいかもしれなかった。
カレッジに行ってもアーケードをぶらついても妙にみんな浮かれている。図書館すらドアを飾りつけはじめた。
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