わくわく本丸「お姉ちゃん、真田十勇士って知ってる?」
突然、大事な要件があると本丸に訪問してきた妹の真魚が、開口一番問いかけてきた。
「知ってるも何も……有名な話じゃん?」
「そーなの?あたし知らないんだけど」
「あんたは政府の職員になったんだからもう少し歴史を学んだほうがいい」
えー?とか言いながら髪先をくるくる指でいじる妹に、要件は何なのかと問う。
「あ、それでね、真田十勇士をね、お姉ちゃんの本丸で管理してほしいの💗」
「は?ちょっと、意味が分からないんだけど」
「だから、真田十勇士をね、」
「そうじゃなくて、説明をちゃんとしなさいよ」
ため息が出そうになるのを堪えながら、内容を問うたところによると、監視対象であったとある本丸でとある時代に刀剣男士でもなく顕現した真田十勇士。史実ではない彼等が何故顕現したのか詳しい事はよく分からないけれど、一度ならず二度三度と顕現する彼らに政府は重要監視対象としてその真田十勇士を管理したい、それには審神者が必要でその管理者に白羽の矢が当たったというのが私、ということだった。
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