魔法少女「またボロボロになってる」
「だからここに来てるんだよ」
週に一度か。いや、魔力消費の増減にもよるが多ければ三日に一度はここに来ていた。——カリムの部屋に。
「分かっちゃいるけどさあ、でもジャミルが毎回ボロボロになってくるの地味に辛いというか」
俺は勝手知ったる部屋の中をツカツカと早足で、カリムが座る椅子の前まで歩いた。今回は爆薬を投げるタイプの怪物だったからコスチュームはところどころ焼け、体にも少しばかり擦り傷と火傷が残ってしまった。ソウルジェムさえ回復すればコスチュームは元通りに戻るし、体の傷は大したことはないので数日もすれば治るだろう。大したことではない。
「もう何度も来てるんだからそれくらい慣れてくれよ。それにこれくらい、すぐ治る」
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