1111の日 先端恐怖症程ではないが、流石に鋭利なものを眼前に突きつけられては堪らないと四季が顔をぎゅっと顰めていた。
「しぇあはぴ⭐︎」
「しないってば、リュウくんっ」
「ええ〜世の中ポッキー、プリッツの日なんだよ?しっきー知らないの?しっきーは世間知らずなんだな〜」
というような旨をリュウはポッキーの先端を咥え、その反対側を四季の顔に突きつけてモゴモゴと語っていた。
「し、知ってるけど。だからって、なんでポッキーゲーム?やるの?」
匋平が用意してくれたカウンターへ並ぶ夕飯を食べたいと言うのに、リュウが相変わらずポッキーの鋭利な先端を眼球へ向けてくるので四季はひぃと顔を歪ませた。
「おい、リュウ。てめぇが食い散らかした店のポッキーは給料からさっ引くからな」
1407