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    ha_na_da_a_o

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    茨あん 書きたいとこだけ

     七種茨くんとお付き合いを始めて驚いたことのひとつに、その愛情表現がある。
     何となく、茨くんは淡白なイメージがあったから、恋愛なんて仕事の片手間、人生経験のひとつに過ぎないのかな、と思っていた。だけど。

    「あんずさん、こっち」

     未だに慣れない、茨くんのおうちのソファの上。先に腰かけていた茨くんの隣に少し間を空けて座った瞬間、その綺麗な顔の眉根を少しだけ寄せて、手招きをされる。どきどきしながら座り直せば、僅かに空いた隙間をぴったりと埋めるように引き寄せられて、びくりと肩が揺れた。

    「緊張してます?」
    「……えっと、うん」
    「はは、もっとずっとすごいこともしてるのに、ねぇ」

     かわいいですね、と耳元でささやかれればまた肩が跳ねた。くすぐったかった、なんて言い訳は出来ないくらいに頬があつくて、胸がどきどきしてどうしようもない。

    「キス、してもいいですか?」
    「……ぅ、いい、よ…………ん、」

     いちいちお伺いを立てられる方が恥ずかしいから、不意打ちでしてくれていいのに。なんて思っていることも分かった上で、私の反応を見てわざと言ってきているのだろうな、と思いながらその唇を受け入れた。
     ふに、と触れたそれはうすくて、でも存外やわらかい。角度を変えて数回押し付けられて、動きに合わせて促されるように口を開けば、厚みのある舌に割り込まれる。

    「……っん、う、ん、……ぁ、む」
    「ふ、……ん、はぁ……んん」

     舌を絡められたと思ったら押し込まれて、上顎を通って全体をゆっくりなぶられる。それからもう一度舌を絡められて弄ばれるから、息が足りなくて口を開いたのに。丁度いいとばかりに奥まで入り込まれて驚いて瞼を開けば、じっとりとした視線でこちらを観察していた茨くんと目が合った。

    「……ぁ、いばら、く、まって、」
    「……は、……あなた、キスにも全然慣れませんよね」
    「……そ、ういういばらくんは、きす、すきだよね」

     名前を呼んでやっと離されて、息切れしながらも意趣返しのつもりでそう言ったのに。

    「キスが好き、と言うか……まぁ、俺のキスに翻弄されているあなたを見るのは好きですね」

     今さっきまで私の中で好き勝手していた舌で自身の唇を舐めて笑う茨くんに、私が勝てるはずもないのだ。
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    ha_na_da_a_o

    PROGRESS⚠️せ〜りネタ⚠️のジュンあん

    続きはR指定入りますが、一旦全年齢部分を載せます🙇🏻‍♀️
    完成版は支部かな……多分……タイトルも未定…………
     プロデューサーの仕事は嫌いじゃない。むしろ、大好きなアイドルたちを輝かせるお手伝いのできるこの仕事が好きだ。でも、それはそれとしておやすみは楽しみにしている。それも、好きな人と一緒に過ごせるおやすみとなればなおさら。なのに。

    「はぁ……」

     下腹部の重いような感覚と、脚の間の不快感。もしかしてと思ってトイレに駆け込めば、案の定アレが来てしまっていた。予定日はもう少し先のはずだったけど、ここ数日仕事を詰めていた影響もあるのかな。
     『その日』が来るのは憂鬱だけど、十数年もこれと付き合っていれば、あぁまたか、くらいにしか思わない。けれど、何も今日じゃなくても。
     どうしよう、と思う。明日は久しぶりにふたりそろって完全オフの日で、だから、今日の夜からジュンくんがお泊まりに来てくれることになっている。私の家にジュンくんがお泊まりに来たことは今までに何度かあって──その時、『そういうこと』にならなかったことは今まで一度もない。……だから多分、ジュンくんは今回もその気だと思う。私も明確に拒否したことはないし……と言うか恥ずかしいだけで、私だって『そういうこと』をするのは嫌いじゃない。ジュンくんがいっぱい私を求めてくれるのはやっぱりうれしいし、その時ばかりは恥ずかしいという気持ちを忘れて、私もジュンくんのことが好きだといっぱい伝えられるから。
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