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    edyac

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    edyac

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    先天女体化五の夏五。
    五条家の生態捏造してます。

    プライーベッターから移設。

    ##夏五

    「え?生理?ないよ、止めてるもん」
     見慣れた飄々とした態度で放たれた言葉を聞いてまず夏油が思った事は、「生理って止められるんだ」だった。女の体から得られる快楽はよく知っていたが、女体の生態には詳しくなかったので、今まで生理を理由にセックスを断ってきた女達を思い出してなんだ全然大丈夫じゃないかと舌打ちしそうになったのを思いどとまったのは単に三人しかいない同級生の中で男である夏油がさらに少数派だからだ。
     一方で女性二人の片割れである家入は訳知り顔で頷いた。
    「ま、五条ならそうだろうな。忘れずに毎日薬飲めるタイプとは思わなかったけど。副作用とかは問題ないんだな?」
     生理ーー月経になると一部の人間は体調が悪くなるということくらいは夏油とて知っている。生理の不調と薬の副作用を天秤にかけるとどうなのだろう。ヤりたい盛りの夏油はそんなことばかりが気になる。会話の槍玉に挙げられないよう体を後ろに引いておとなしく聞いている素振りで自分の周りにはあまりそういう人間はいなかったな、と思う。それはただ夏油やそれ以外の人間も含めて気取られないようにしていた可能性の方が高いのだが、そこに考えがいかない程度には夏油は子供だった。いつ戦闘を強いられるかわからない呪術師、しかも若干十代にして最強の号を冠した五条であれば生来持って生まれた女の機能もコンディション管理のうちに制さなければならないのだというのが現状の夏油の理解だった。
     しかし話の流れが変わるのはここから。五条は「あはは違う違う」と笑うので夏油は混乱した。自分のここまでの思考は間違いがあるらしいと気づいて家入を見やると、彼女も夏油と同様に怪訝な顔をしていて、家入も正解を言っているわけではないことと、この先はただ黙って頷いていればいいというわけではないらしいと悟る。
    「そういう化学的な奴じゃなくって。呪術的に、さ。子宮に結界術かけるの」
     えっ、という言葉を飲み込んで夏油は再び家入を見る。彼女は気だるげな瞳をめいいっぱい見開いて、げぇと顔を歪めた。
    「なにそれ」
     お抱えの術師がいてさあ。そうじゃないよ。と短い応酬が続く。
    「ウチって無下限と六眼って両方持ってる子供が欲しいわけじゃない?」
     うん、と夏油は頷いた。ここにきて初めて会話にまともに入った気がする。五条は笑いを堪える様子を見せて、つまりは夏油の居心地の悪さを見抜いている。呪術の話なんだから我慢しなと言っているように見えた。
    「一度生まれちゃったら百パー最強でしょ」
    「悟みたいにね」
     うんうんと先生ぶって五条は頷く。その最強は五条家数百年ぶりの悲願だ。
    「つまり?」
    「えーっと」
    「家の管理の外で子供ができたら困るってこと」
     男はみだりに種を撒かぬよう、女は馬の骨の子を孕まぬように。そういうことらしい。五条悟と同等の存在が庶子で生まれでもしたら大変なことになるのは夏油にも想像できた。同じく合点がいった家入もなるほどと、それでも気持ち悪そうに口を曲げた。
    「子宮の中に直接結界を張って、着床を防ぐわけか」
    「んーどのタイミングからかは知らないけど。やるのは生まれてすぐだしね。古臭いしきたりは嫌いだけど、まあめんどくさい悩みが一個消えて俺的にはラッキーだね」
     言動も名前も男そのものの女は言う。
    「結婚したら解除するのかい」
     ふと思った疑問を夏油はぶつけてみる。答えはYESだった。当然ながら解除はできるらしい。
    「というか。跡取り作る気になったら、って感じ。それまではヤり放題」
     クズゥ、と家入が地を這うような声をだす。
    「悟、避妊で性病は防げないよ。ちゃんとしな」
     それもまた遠い学校教育の記憶から溢れでた一滴の思い付きだ。素性の知れない相手との性交渉はそれだけでリスクだ。子供の夏油だって避けている。まさか淫乱の謗りを是とするような悟でもないはずだ。
    「それってさ、それこそ馬の骨で、不特定多数の場合でしょ」
     そう嘯く五条にどことなく嫌な予感を感じて夏油は閉口した。それは言外に素性がちゃんと割れていて相手が固定ならいいという事だ。そう夏油は五条に述べてしまったわけだ。
    「俺もそんないい相手に巡り会う、みたいな博打うつのは性に合わないしそもそもこそこそ探したくもないワケよ。だからさぁ」
     家入が私もうしーらないとばかりに携帯を弄り始める。五条も夏油の事しか見ていない。夏油は教室の入口から一番遠い所に立っている。
     逃げ場がない。
    「傑、俺とセックスしてみない?」
    「正気?」
     こういう嫌な予感は大体当たる。間髪いれずに切り返す。確かに女同士である家入より夏油とよくつるむ五条であったし、二人の関係は親友と呼んで差し支えない。五条とてでるとこはしっかり出ているし自他ともに認める見目の良さ(当然性格で評価は真逆に振りきれるのだが)を夏油も好ましく思うが、彼女への感情として先立つのは肩を並べる戦友としての信頼だ。それに今の話を聞いて五条の姫の華を散らすのは荷が勝ちすぎていると思う。五条は相手が居たことがない。処女である。
     きっと破瓜の痛みの大きさも知らないのではないだろうか。確実に望まぬ妊娠を防ぐための手だては初体験の甘酸っぱさと、初めてという体験価値への特別さを五条から奪い去ったらしい。
    「本気も本気。傑もそろそろ特級認定されるんだし、絶対種狙いのハニトラとかも寄ってくるしどっかの落ち目の家系が婿養子にでもとか言ってくるよ十八越えたら。断る口実、欲しくない?」
     そう言われて夏油は言葉に詰まった。そうか、と思う。求められているのは希少な血そのものではない。それに付随する術式だ。それであるならば五条諸とも特級に上がろうとしている夏油も無関係ではいられない。
     それに五条に恋愛感情があるかないかは別にして、夏油にとって五条以上に優先すべき相手が存在しないという一点において、五条の提案は正しい。
    「それとも初めての女は満足させる自信ない?」
     大きく弧を描いた口から舌がべろりとこぼれる。一言も二言も多いのが彼女の最大の欠点だ。
    「……言ったね悟。私のことなめてるでしょ」
     額に青筋を立てながら愉しそうに体を揺らす五条ににじりよる。ヤリチンナメんなよこのおぼこめ、と言ってもしょうがない。そればかりは体に教えてやろうではないかと思いどおりになったと鼻歌混じりの五条の手を引いて教室を後にした。
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    edyac

    TRAINING先天女体化五の夏五。
    五条家の生態捏造してます。

    プライーベッターから移設。
    「え?生理?ないよ、止めてるもん」
     見慣れた飄々とした態度で放たれた言葉を聞いてまず夏油が思った事は、「生理って止められるんだ」だった。女の体から得られる快楽はよく知っていたが、女体の生態には詳しくなかったので、今まで生理を理由にセックスを断ってきた女達を思い出してなんだ全然大丈夫じゃないかと舌打ちしそうになったのを思いどとまったのは単に三人しかいない同級生の中で男である夏油がさらに少数派だからだ。
     一方で女性二人の片割れである家入は訳知り顔で頷いた。
    「ま、五条ならそうだろうな。忘れずに毎日薬飲めるタイプとは思わなかったけど。副作用とかは問題ないんだな?」
     生理ーー月経になると一部の人間は体調が悪くなるということくらいは夏油とて知っている。生理の不調と薬の副作用を天秤にかけるとどうなのだろう。ヤりたい盛りの夏油はそんなことばかりが気になる。会話の槍玉に挙げられないよう体を後ろに引いておとなしく聞いている素振りで自分の周りにはあまりそういう人間はいなかったな、と思う。それはただ夏油やそれ以外の人間も含めて気取られないようにしていた可能性の方が高いのだが、そこに考えがいかない程度に 2633

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