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    JhonJhon0816

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    JhonJhon0816

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    付き合ってない学パロホー炎。授業のチーム戦で鬼ごっこをするも、えんじの胸筋にドキドキして即捕まるホークス、激おこのえんじ。の話。

    ハイドアンドシーク「貴様、もう一度言ってみろ」
    静かな、しかし明らかに怒気を含んだ炎司くんの低い声に思わず怯む。けれどここで負けられない。男には時に負けられない戦いというものがあるんだ。
    「悪かったとは思ってる。……思ってるけど。でも俺のせいだけじゃない!炎司くんも悪いんだからね⁉︎」
    そう反論した。すると炎司くんも負けずとヒートアップする。
    「聞き捨てならん!俺のどこに落ち度があった⁉︎言ってみろ!」
    「うっ、それはっ!それは、その……」
    炎司くんの蒼玉の瞳がギラギラと俺を射抜いた。チリッと目の端から炎司くんの個性であるヘルフレイムが漏れ、怒りとその熱がこちらまで伝わってくる。
    つい口ごもり、言い淀みながらす、と視線を炎司くんから逸らした。すると炎司くんがハッ、とわざとらしく笑い、
    「ほら言えないんだろうが啓悟?自分の非をいい加減に認めろ」
    それから反省会だ、次こんな事がないよう原因究明と対策だ。体調不良でないのなら何が原因なんだ、言ってみろ。
    炎司くんは静かに微笑んで仁王立ちでこちらを見下ろしていた。









    「はーい。今日はグループに分かれて「ハイドアンドシーク」をやるよー。簡単に言えばかくれんぼね!勿論タダのかくれんぼじゃないけど。いーい、ルールを説明するよー」

    担任が説明するルールに耳を傾けながら俺は思った。
    かくれんぼ?ラクショーじゃん?
    俺の個性、剛翼があれば見つける方も隠れる方も余裕過ぎて話になんない。てか俺参加して大丈夫?
    「啓悟、同じチームだな。よろしく」
    「炎司くん、よろしく〜」
    一グループ五人、隠れる側(ハイド)のグループと探す側(シーク)のグループに分かれてスタート。
    俺たちのグループはハイド。正直余裕だと思っていたんだ。俺も、グループのメンバーたちも。
    それが大甘だったってことに気付いたのは始まってすぐの事だった。
    「啓悟、周りの様子は?」
    声を顰めた炎司くんのバリトンボイスが耳の直ぐ上で響く。
    鷹見啓悟。現在、木の上、なう。
    心臓がバクバクしてんのはシークから隠れる緊張感のせい。なんかじゃない、決して。
    「おい」
    ぎゅう、と頭に置かれた大きな手で押されて顔が、更に埋まる。熱い。熱い。熱い。汗だく。今日どっちかっていうと涼しいから半袖失敗したーなんて笑ってたのに。無理無理無理無理!
    「啓悟、聞いているか?」
    耳元でヒソヒソと囁かれて、炎司くんの息が掛かる。俺が木から落ちないように、の配慮だろうか。太腿でガッチリと下半身が拘束されている。俺の顔は炎司くんのおっぱ……ではなく、鍛え抜かれた大胸筋に包まれている。
    訂正します。
    鷹見啓悟。現在、炎司くんの上、なう。
    「ひゃい……」
    鍛えられた筋肉ってふかふかで柔らか〜いってなんか聞いたことあるけどホントなんだな、なーんて、もう、そんな。頭がふかふかしちゃって、ええ〜?

    「I Found You! 轟!鷹見!」
    そう聞こえて、くそっ、見つかった、追うぞ啓悟!と炎司くんの焦る声。
    シークがハイドを見つけた場合、見つけた人を名指してからベースへタッチする。ハイドは逆にシークを追いかけタッチすればリセット。
    「おい啓悟!何してる!早くシークを捕まえに行け!」
    「え?」
    「くそっ、キサマっっっ!今日から最速の男の名前を返上しろよ⁉︎待てっっ!」
    「うわっ⁉︎」
    突然空中に放り出されて落下。ギリギリで浮いて、セーフ、とか考えていたら顔から炎を噴き出しながら鬼の形相でシークを追い掛ける炎司くんが目の端に映ったところで、マズイ、と今の状況に青褪めた。











    「体調不良でないのなら何が原因なんだ、言ってみろ」
    腕組みをした炎司くんに見下ろされること、数秒。俺には何十分にも何時間にも感じた。すると、はぁ、と炎司くんの呆れたような溜息が降ってきて、う、炎司くんに失望されてしまった、でも、炎司くんのふかふかおっぱいとむちむちふともものせいだよ〜!なーんて本当のことを言えるはずもなく。どうすればいいんだと逡巡していたところに言われた言葉に、つい目をぱちぱちさせてしまった。
    「やはり……先生が言っていたことは本当だったんだな?貴様、何故言わない。お前の弱点が「筋肉」だとはな」
    「は?」
    「実はな、今日の授業が始まる前に先生に言われていてな。鷹見の弱点克服に協力して欲しいと。全体の授業を使って個人の弱点克服などあまり良い気はしなかったが今日の授業の内容がお前に有利過ぎたからな」
    チームメイトがお前に頼り過ぎるのも、為にならんだろう?
    炎司くんはそう言ってのけた。
    は?は?はぁ?
    待って頭がついていかない。はぁ?
    「え?待って?炎司くん、え?まさか、今日隠れる時、なんか、その、めちゃくちゃ密着、してたのアレわざと?」
    「そうだが」
    平然と言ってのける。そこに痺れる憧れるっっ、なんて言ってる場合か⁉︎俺の純情を返して!
    「しかしな啓悟」
    「え?」
    「ヒーローとはいえ人間だ。苦手なものがあっても仕方ない、とは思う。しかし、ヒーローたるもの、弱点なぞ克服すべきだ。そう思わないか?」
    「え?」
    「そもそも筋肉が苦手とは何だ?ヴィランには体格の良い者も多いだろう。ヒーローとてそうだ。早めに克服しておけ啓悟」
    「え?」
    炎司くん、何でジャケット脱いで。
    「俺が手伝ってやろう。多少荒療治になると思うが、担任の許可は取ってある」
    そう言って炎司くんがワイシャツのボタンを外して。
    「え?え?え?」
    状況についていけないのは俺だけ?
    「大変だとは思うが、がんばろうな」
    パサ、と炎司くんのワイシャツが床に落ちたところまでは覚えている。

    そこからの記憶が残念ながら(本気の本当に残念ながら)いくら検索しても俺の脳には存在しないため、記憶を復活させる個性を検索していたことがバレてまた炎司くんから妙な誤解を受けるんだが、長くなるから別の機会に。


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