とても明るい今日のはなし 「勝手にお風呂に入れてくれる機械があればいいのになあ」
「はあ?」
類の放った一言に、オレは顔を上げた。
よく晴れた昼休みのランチタイム。類はたまごサンドを片手に持って、半ば心ここにあらずという様子で続けた。
「僕をね、こう、まるっと全自動で洗ってくれるみたいな機械があれば……」
「いや、聞こえなかったわけではないんだが」
「?」
首を傾げるんじゃない。
「なんでそんなものが必要なんだ。自分で風呂くらい入れるだろう」
「そりゃあね。でも作業も思考も一旦ストップしなくちゃいけないから、非効率的だと思うんだよね」
……それって、つまり、面倒くさいということだろう。
「いやいやいや……」
つい、自分でもどうかと思うほどドン引きした声が出てしまう。
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