ついろぐつぐみが前から行きたかったという甘味処に来た二人。 クリームぜんざいが食べたかったらしく、幸せそうな表情で匙を動かしている。
「弦一郎さん、あーん」
それを眺めていると物欲しげにしていると思われたのか。急に一口差し出された。 周囲の目を気にして一瞬固まった。
「んふふ、弦一郎さん大好き……♡」
まだ目が覚めきっていないのか、寝起きのつぐみに甘えられる。 滑らかで弾力のある綺麗な頬が顔に擦り付けられている事実を頭が飲み込むのにかなり長いことかかった。
「好き、すき」
今日が休みでよかった。 動ける気がしない。
弦一郎さんはいつも早寝だけど、今日は特にお疲れだったみたいでリビングのソファで寝てしまっていた。 風邪ひかないように掛け布団を掛けたけど、足りるかわからない。 思い切って隣に潜り込んでみた。 狭いソファから落ちないようにするとぴったり身体が密着する。 温かいし、このまま寝ちゃおうか。
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