人攫い内藤「どうして根本はこの会社に入社してきたんだろう……」
根岸「どうしたんですか、急に」
離れたところで仕事をしている根本を眺める二人。
内藤「あんなに仕事ができて、人の上に立つカリスマを持っているのに、こんな所で燻ってるのが勿体無いと思ってな」
根岸「あぁ、アイツは此処に、他社体験と人攫いに来てるだけです」
オレはそれに付き合わされてるんですよ。
と、事も無げにサラリと言う根岸。
内藤「……は?」
持っていたペンを落とし、ポカンと根岸を見る内藤。
内藤「人…攫い?」
根岸「アイツも中々面倒くさい立場なので」
落ちましたよ、と内藤のペンを拾って渡す根岸。
そこで理解不能に陥っている内藤に気付く。
根岸「あ、言い方が悪かったですね。所謂ヘッドハンティングですよ」
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