シーシャ屋店員中在家さん視界が白く煙る。そのまま煙が流れて消えていく。
「失礼します、炭を換えますね」
「お願いします」
やってきた中在家さんが手を伸ばしたので、私のマウスピースを外してシーシャのホースを渡し、お茶を飲む。
シーシャの独特の香りが漂う店内はまだ明るく、ソファも柔らかい。
クッションに身体を預けて、店員の中在家さんが炭を換えていく手元をぼんやり眺める。
「美味しいですね、このフレーバー」
「ありがとうございます、甘いのがお好きなんですね」
よく燃えた新しい炭を入れ終わると、中在家さんはホースを吸いこんで煙の具合を確かめる。ぶわりと白い煙が口から、鼻からも吐き出され、甘い香りが漂う。
「いい感じですね、どうぞ」
「はい、どうも」
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