きみは惑星、ぼくらは矮星 ぱちん、ぱちんと、無機質な音が響く。取調室と同じくらい無機質な、吹きっさらしの公園で。彼のベルボトムの裾が靡く。ぱちん、ぱちんと音が鳴る。
爪を切るという人間の行為は、ウィー達の目におもしろく映った。いつかアニメの中で見た、美容師という職業もそうだ。人間の爪や髪の毛は、勝手に根元から生えていき、先っぽの方は古くなって、それをみずから切り落とす。おもしろい。しかしおもしろいというのはすなわち新鮮だという意味で、不意のおどろきが遠ざかると、それらは正直、理解に苦しむものであった。ウィー達にはとても考えられない。自分を構成する物質の一部を、みずから切り落としてしまうなんて。
「よし、キリシマちゃんは爪先までいつも完ペキ、ってね」
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