シーツ「今日、天気良くて気持ち良いね。これでも少しあったかくなってくれたら最高なんだけどなぁ。」
三ツ谷が眩しそうに目を細めて空を見上げる。今日は天気は良いが風が強いので、シーツはパタパタと大きくはためき、三ツ谷の少し長め前髪も風に煽られてパタパタと顔に当たっていた。大寿は、風に靡く髪をそっと手で避ける。
「髪、目に入りそうだぞ。」
「ありがと、今日風は強ェもんな。シーツめっちゃ良く乾きそう。」
楽しみだね、と三ツ谷が柔く微笑む。
同棲してから初めての週末は、突き抜けるほど青い空と風にはためく真っ白なシーツの対比で、目が痛いくらいの快晴だった。
――
三ツ谷と一緒に暮らすまで、大寿はベッドシーツを衣服と一緒にクリーニングに出していた。手間と仕上がりを考えれば、圧倒的にそちらの方が合理的であるというのが大寿の考えだった。
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