あまえる(コラロ/現パロ同棲)ヒマだ。
テレビは特番ばかりですぐに飽きてしまうし、ローは何やら本に夢中で話しかけても「ああ」とか「うん」としか応えてくれない。
新年を迎えるからと言って特別やる事がある訳でもなく…おれは床暖房のあたたかさに微睡むしかなかった。
……いつの間にか眠ってしまっていたようだ。
ラグが敷いてあるとはいえ、クッション類の準備もせず床に転がっていた体はピリピリ痛みを感じていた。意識の浮上に合わせローの声が聞こえてくる…どうやら通話をしているらしい。もう年を越した頃だろう、シャチくん達辺りから初詣のお誘いでも受けているのかもしれない。ローが友達と遊びに行くのを送り出すのもいい。
いい、はずなのに。
「うーん」とわざとらしく身じろぎしながらローの膝上になるべくそっと頭を乗せる。親心だとか兄心だとかより、この年下の恋人を独占したい気持ちが大きかったようだ。
「…悪いな。コラさん寝ちまってるし、おれも動けない」
どうやら身動きの取れない状態を受け入れてくれたようだ。頭を払い除けられなかった事に安堵感を覚えつつ…優しく髪を撫でられる感触にくすぐったさを感じながらもう一眠りすることにした。
*
「コラさん。起きてるだろ」
「…バレたか」
「誰でも気付くだろ」
「へへ…さっきの電話、誰だった?」
「ペンギン。出掛けようって話だった」
「…行きたかったか?」
「行ってもいいとは思った」
「うっ、すまん」
「…コラさんとゆっくり過ごすのも悪くないと思った」
「……ロー、大好き」