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    Aoo___ticanuma

    @Omu___ticanuma

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    歩哲 😺カフェ

    「あーーゆむっ」
    「わあっっびっくりした……急に声かけないで下さい」
    「さっきから何回も呼んでいたんだが…」
    「えっ…すみません、聞こえてませんでした…」
    「歩、あんまり根詰めすぎんなよ。最近張り詰めた顔してるぜ」
    「…僕は大丈夫ですよ。」
    「この後1時間だけ空いてるから、一緒に外でぶらぶらしようぜ」
    「そんなっ、申し訳ないです京極さん忙しいのに…」
    「俺のことなんか気にすんなって。歩が体壊したらどーすんだ息抜きも大事だってことで、20分後下で待ち合わせなー」
    「えっ、ちょっと」

     京極さんは直ぐに呼び出されて仕事に戻ってしまった。大事な休憩時間を僕のために使ってくれるなんて…申し訳なさもあったが、嬉しさのほうが勝っていた。



     あれから20分後、時間通りに京極さんは待ち合わせ場所にやって来た。

    「歩、お待たせ外の空気吸いに行くかーー」

     憧れの京極さんと話していると自然と心が落ち着く。僕と京極さんはたわいもない話をしながら街を歩いていた。

    「あーーー」
    「うわっ急に大きい声出さないでください」
    「歩歩あそことかどーだ」

     何かを見つけた京極さんは急に立ち止まる。京極さんが指を差した所に視線を移すと、看板に猫のイラストが描かれた可愛らしいお店があった。

    「猫…カフェ?」
    「ああ、動物の癒やし効果は侮れねえぜ」
    「僕、行ったことないです。京極さんはあるんですか」
    「おう俺動物好きだからよー。動物飼いてえんだけど俺刑事だろ家にいる時間ほとんどねえから飼えねえんだ。だからたまに店に行って動物とふれあうんだ…歩、猫アレルギーとかあるか」
    「…無いです。」
    「おおっじゃあ早速入ろうぜ」

     普通に京極さんと会話するだけで気持ちが和らぐんですけど…せっかくのお誘いということで、人生初の猫カフェに入ることにした。

    「いいか歩、猫は大きい音が苦手だ。くれぐれも、でけえ声出すなよ。」
    「はい…」

     あなたの方が普段声大きいんですけど……ツッコミたかったが、京極さんは真面目な顔をしていたので抑えた。手洗いと消毒をし、上着と靴を脱いで部屋に入る。

    「すごい……」

     椅子や机があり、一見普通のカフェに見えたが、本棚の上、窓の横、ドアの前といったあらゆる所に猫がいた。猫以外にも、漫画やボードゲームなども置いてある。呆然と立ち尽くしている僕に京極さんは微笑みかけ、レクチャーをしてくれた。

    「猫に近づく時は、なるべく猫と同じ目線の高さになって、ゆっくり近づく。そして指を差し出して匂いを嗅いでもらうんだ。目線は合わせすぎるなよ。」

     動物の扱いに慣れている京極さんはあっという間に猫を魅了した。すっかり気を許した猫が京極さんの膝の上にちょこんと乗る。

    「よ〜〜しよしよし、いい子だ。」

     京極さんはいつものハキハキした声と違って、優しく落ち着いた声で猫に話しかけた。京極さんに撫でられた猫は、にゃ~、と気持ち良さそうに鳴く。

    「ほぁ〜〜〜ちょーーかわいい…」

     へっ…待ってください京極さん。僕あなたのそんな表情見たことありませんよそんな声聞くのも初めてですし

    「ほらっ歩、お前もちょっと撫でてみろお腹と足と尻尾はNGだからな。背中や後頭部を撫でてやると喜ぶぞ」

     僕は恐る恐る、ゆっくり背中を撫でた。すると気に入ってくれたのか、猫は僕に近づいて体を伸ばしてくれた。

    「おお良いんじゃねえか欠伸しているのはコイツがリラックスしている証拠だ」
    「…かわいいですね。」
    「だろ歩も猫ちゃんの良さが分かったみたいで嬉しいぜ」

     僕と京極さんが猫を可愛がっていると、それを見ていた他の猫たちが周りに群がってきた。その中で一匹の猫が京極さんを独占するように、京極さんの膝の上を堅守する。

    「お前かわいいなぁ〜俺のこと好きなのか……コイツよく見たら歩と同じ目の色じゃねえか」

     京極さんに気に入られるなんて羨ましいな……気のせいか、今京極さんの膝の上にのっている猫が自分に挑発的な視線を向けているような気がする。おい、そこ変われ。

    「ふふっ、何ずっとこっち見てんだよ。嫉妬してんのか」
    「いや…そんなことないです。」

     京極さんが人気すぎて僕の方にはなかなか猫が来なかったが、一匹だけ僕の膝の上に乗ってくれた。この猫は…デニスと同じ目の色だ。

    「歩、歩」

     くい、くいと京極さんが僕の裾を引っ張ったので振り返った。えっ、かわ……心の声が出そうになるのを必死に抑えて平然を装う。京極さんの頭には猫耳のカチューシャが着けられていた。さっきから供給過多なんですよっ致死量ですっ

    「どーだ、かわいいだろ」
    「…いい年した大人が何しているんですか。」
    「おまっ…ガチで引いた顔すんのやめろって…つれねーなぁ。」
    「…ふんっ。」

     僕がそっぽを向くと、京極さんはうるうるした目で、猫に助けを求めていた。そんな表情しないでください

    「あーー、辛。ぴえんぴえん。」

     ぴえんちょっと古くないですかっていうかあなた何歳ですか僕より年上ですよね



     そんなこんなであっという間に時間が過ぎた。最初は乗り気でなかったのに、もう少しこの時間を過ごしたかったな、と思っている自分に驚いた。

    「歩、少しは楽になれたか」
    「まあ、はい…お心遣いありがとうございました。」

     この30分間で色々な京極さんの表情見れたので、どっちかというと心は暴走していたんですけど

    「良かった良かった。しんどくなったらいつでも俺に言えよ……じゃあ、この後の仕事も頑張るか」
    「その前に猫の毛なんとかしましょう。」
    「あっ、やべえ忘れてたわ」
    「全く…」

     その後、僕と京極さんは服を綺麗にして職場に戻った。京極さんはついさっきまで猫と戯れていたと思えないほどテキパキ働いている。ああ、仕事モードの真剣な顔も好きだな、なんて思いながら僕も目の前の仕事に取り掛かった。
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