告解 肌寒さで目が醒めた。夜も明けて間もないようだ。薄暗い視界の中、ナルトは掛け布団を口元までたぐり寄せた。まだ起きるには早い。もう一眠りしようと横に寝返りを打って、寝ぼけ眼で隣に敷かれた布団に目をやる。サスケの姿は見えない。代わりに敷布団の上にこんもりと山がひとつできていた。どうやら頭まで覆うようにして中に潜りこんでいるようだ。
「さすけぇ、どしたあ?」
寝起きで思うように舌が回らない。ナルトは眠い目を擦りながらもう一度声をかけた。返事はない。
「おーい」
仕方なく毛布を肩に羽織って布団から這い出る。布団の上から左右にサスケの身体揺らすと、くぐもった声で「揺らすな」と返ってきた。言葉通りに揺らすのをやめる。しかし一向に顔を出す気配がない。
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