宋嵐と曉星塵のその後気が付いたら目の前に宋嵐(ソウラン)が居た。
曉星塵(シャオ・シンチェン)は驚いて声を出したが、宋嵐は気づかない。
ふと手を見ると、手が半透明だった。
自分は死んでしまったのだとその時気づいた。宋嵐の腰には曉星塵の霜華がある。
宋嵐が川の水を両手ですくい、のどを潤していた。そのまま石に座り、懐から巾着を取り出す。
「曉星塵…」
名前を呼ばれ、曉星塵は嬉しくなった
『宋嵐、私はここにいるよ』
わかってはいたが、宋嵐が見える範囲に移動しても、どれだけ声をかけても気づいてもらえなかった。寂しい気持ちになったが、宋嵐が目を閉じ巾着を優しく親指でひと撫でしているのを見て幸せになった。
その巾着からはかつて一緒に過ごしていたに少女、阿箐(アージン)と自分の魂魄の気配が感じられたからだ。
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