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    ahorn3141

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    POIPOI 17

    ahorn3141

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    かなり初期の頃書いたけど今後入れるかわからないから供養。
    実は今でも割と設定自体は嫌いじゃない。ただもっと付き合い長いし気が置けない関係感があるからオモポピ時空以外は違うと思ってる。

    オモポピ時空のアオキの設定「そういえば四天王の皆さんはチャンピオンランクではないんですか?」
    「違いますよ。自分を基準に誰もが持てる称号だと思わないで下さい。」


    「自分もチリもチャンピオンランクではないです。ハッサクさんはチャンピオンランクになっていたような、いなかったような……なっていたとしてもオモダカがトップになる前でしょうが。」

    「そもそもそんな面倒なことはしません。」
    「面倒、なんですか。」
    「自分が最初にポケモンリーグに就職したのは一般枠からでしたし。ポケモンは勿論好きでしたけれどジムテストなど受けたこともありませんでした。」
    「そうだったんですか?」

    アオキさんの言うところによると、そもそもポケモンリーグに就職するのはけしてポケモンバトルが上手い人だけではないらしい。
    リーグの入社試験には特別枠と一般枠があり、チャンピオンランクとなった人は望めばほぼ就職試験フリーで特別枠で入れるし、ジムリーダーなどの一部の重要職は特別枠の中から選ばれるのが普通らしい。むしろトップが実力を認めるほどの腕前であれば特別枠で強制的に所属させられることすらあるらしい。実際今のジムリーダー達がそれぞれ本業を持っている人が多いのは実力を買われてスカウトされ、特別枠で変則的な勤務をして貰っているところもあるとかないとか。
    けれど大多数のリーグ職員は一般枠として就職試験を受けて選ばれた人たちで、トレーナーとしてポケモンを育てたことは一度もないという人もそれなりにいるとのことだった。
    改めて言われると当然かもしれない。パルデアにはあまり熱心なトレーナーはいないように思うし、トレーナーに限ったら今以上に人員不足になるだろう。
    そしてアオキさんは元々は一般枠での入社であったらしい。入社してからムックルを捕まえて育てていたが、休日に連れ歩いて時々バトルをさせる程度であまり本格的に鍛えてはいなかった、ということだ。

    「ですが、トップがリーグ委員長になってすぐ、リーグ職員は全員ジムテストを受けるよう努力しろとの通達が出たんです。……例えジムバッジが得られなくても特に給与に影響はないけれど、手に入れば数に応じて多少の手当てはつくとのことで。とはいえどうしてもポケモンを責任持って育てることが出来ない人は普通に免除されていたようですが。」

    「何となくあまり本気でやって実力を示しても面倒なことになりそうだと思ったので社内の平均的な数……2、3個で済ますつもりでした。」
    「……そうしたら、3つ目のバッジを得て1ヶ月後、トップが直接自分のところに来まして。もっと真面目に受けろという圧力をかけられました。」

    おそらくバッジ3つで終わるような実力ではないと見なされ、一応しばらく様子を見て、明らかにやる気がないのだと判断されたのだろう。
    何年前の話かは知らないが、各町のジムリーダーの強さやタイプは一緒だったのだろうか? だとしたら、目を付けられた理由に想像がつく気がした。

    「……ムクホーク1羽だけでハッコウシティのジムまで終えたんでしょう。」
    「よくわかりましたね。……今にして思えば目をつけられて当然だったのですが。」

    2つで止めておくべきでした。そう言ってアオキさんはため息を吐く。
    当時はまだジムリーダーはナンジャモさんではなかったそうだが、ハッコウシティのジムがでんきタイプなのは今と変わらなかったらしい。相性的に不利な条件でたった一匹のポケモンで勝利したということはおそらくだいぶレベルを上げていたのだろう。……今さっきの『本格的に鍛えてはいなかった』が途端に胡散臭く感じてきた。
    しかも話によるとその時はまだテラスタルオーブは持っていなかったそうだ。そういえばテラスタルオーブが開発されたのはほんの10年前だった気がする。加えて私は授業を受けないままネモから貰ったから忘れがちだけど今でも一応あれは選択授業を受講していないと使えないものだ。誰でも使えるものじゃない。当時のアオキさんは持っていなくて当然だろう。
    その結果として圧倒的な実力を見せつけてしまったという。それはオモダカさんでなくとも注目するだろう。
    ……それなのに一向に次のジムに行かないのでわざと手を抜くつもりなのかと責められたそうだ。
    次のジムに挑戦しないのは何故か、このレベルまで育てられたならもう少し他のポケモンも育てられるのでは、要するに手を抜いているのではというようなことを淡々と問われて、かなり胃が痛くなったらしい。

    「仕方がないので手持ちを増やして、いけるところまで受けたところ、バッジは8個集まりまして。」
    「普通に集まったんですね……」
    「チャンピオンテストは通達を受けていないと言い張ったのですが結局受けさせられ……幸いそれなりに真面目に戦いましたが全員倒すことは出来ず。結果的には悪くない成績だったのではと思っていたところ……」

    「テストの翌日、ジムリーダーになるようトップに命じられました。」
    「……はい?」
    いや、突然過ぎないだろうか。思わず二度見してしまったが、アオキさんは諦めの滲んだ顔で淡々と話し続ける。
    「当時からノーマルタイプを好んで使っていましたが、そのこだわりを捨てれば少なくとも四天王全員倒すくらいは出来ただろうと問われまして。それを強制される筋合いはないと反論したのですがそれならジムリーダーとしてそのタイプを極めることを考えろと……今にして思えば多分自分が何と言おうと任命する気でいたのでしょうが。」
    「えぇー……」
    「ちょうどチャンプルタウンの前ジムリーダーが体調を崩していて、早急に交代させねばならない状況だったのもあったようです。結局そのまま引き受けることになり、何とかジムリーダーをしてきました。幸いチャンプルタウンは宝食堂を始め美味い店が多いのであそこに赴任となったこと自体は悪くないと今も思っています。」
    ただし一般枠の入社のせいか営業は営業で可能な限り続けることを当時の上司に強要されたらしい。ある程度の融通はきかせるからジムリーダーは副業程度にして本業も続けるように言われ、二足のわらじ状態でしばらくやっていたということだった。
    ……それで両立出来てしまったからあれこれ押し付けられるようになったんだろうなぁ、この人。思わずそんな同情の目を向けたら、それに気付いたのかかすかに嫌な顔をされた。

    「まさか更に四天王までさせられることになるとは思いませんでしたが。いくら滅多にチャンピオンテストを受ける資格のある人が出ないからといって……」

    そうため息を吐くアオキさんの話を総合すると。

    「要するに、アオキさんは……トップが今の立場になって初めて見い出した才能だったんですね?」
    「……そうだったのでしょうね。迷惑なことに。」

    全てを諦めたような顔で言う。


    「本来四天王がすべき仕事の一部は免除されたりしていますし、あの人なりに多少の配慮はしているんでしょうが。そもそもトップ自身が抱える仕事の量がおかしいせいか部下に振る仕事量もかなり多いんです。……頑張ればギリギリ可能なラインを見極められた上で振られているのが質が悪い。」
    「四天王がすべき仕事、ですか?
    「各地のジムを回って有望そうなトレーナーがいるかの話をジムリーダーから聞いたり、様子を見たり激励したり、色々です。貴女も各ジムでハッサクやチリやポピーと会ったのでは?」
    「あー……確かにアオキさん以外には会いましたね。」
    「まぁポピーは1人では回らせられないので頭数には入っていなかったし、貴女には頼まれない可能性が高いかと。多分貴女の場合は普通にアカデミーに通って才能のありそうな人がいれば教えるよう言われるのではないかと思います。……個人的には、通りすがりのネモさんに叩きのめされて自信を失う生徒を減らした方が全体的な底上げとしては有効なのではないかと思いますが。」
    「とりあえず、学校最強大会が出来たお陰で前よりは通りがかりの生徒にバトルを挑むことは減ってますよ。私も週3回くらい各2、3時間ほどバトルの相手してますし。」
    「……そうですか。」
    ちなみに売られた喧嘩は買う……じゃなくて、ネモに誘われれば相手はするけれど、私自身は自分からバトルを挑むほど好きな訳ではない。最近は新しく育て始めた子たちの相手をしてもらったりしているので、それはそれで楽しんではいるけれども。

    今度はアオキさんの視線に同情の気持ちが込められているような気がする。まぁ、本気を出せることが少なくて鬱屈とするようなネモの気持ちもわかるしそこまで無理をしている訳じゃないのでそんな目をしないで欲しい。この頻度でネモに付き合っているせいか最近私も若干周りから遠巻きにされてる気もするけれども。


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    ahorn3141

    MOURNINGとりあえず書けたとこまで置いておこう。オモダカさんの父親がシアノさんという妄想の末の話。色々と捏造。
    続きは書けるかどうかは知らない。もうちょっとくらいは書いてたけど完成するとこまで書けるかは知らない。
    エアプシアノさん「やぁ、アオキくん。今日は特別講師に来てくれてありがとう」

     帰ろうと思ったところで、アオキを待ち構えるかのように立っていた人影に、アオキは軽く眉を寄せた。彼は友好的な、だがどこか圧を感じる笑顔をアオキに向けた。

     ブルーベリー学園から、パルデアのジムリーダーや四天王などの実力者の特別講義をするよう依頼があり、それを受けて欲しいというオモダカからのお達しが来たのは、あの学園が出来て3年が経った頃だった。
     ブルーベリー学園の校長であり創設者であるシアノはオモダカの父親である。彼はパルデアのポケモントレーナーの頂点にいるオモダカが逆らえない数少ない人間だった。そんな父からの依頼であるのに加えてオモダカ自身も未来ある若者たちの望みであると言われたら蔑ろに出来るはずもなく。ほぼ全員が本業を別に持つジムリーダー達の業務に支障がないようにと色々と調整はしてくれたものの、結局新たな業務が追加されることとなった。
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