行き倒れアオイちゃん オージャの湖のほとりに倒れている人がいた、アカデミーの制服だったような、とチャンプルタウンで軽い騒ぎになり、自分が様子を見に行くことになって。ムクホークに乗ってそこへと向かう。
そこには確かに倒れている人間がいた。ヤドンの背にうつ伏せになっているその人は、見覚えのある少女だった。
その正体に気付いた時点で事件性はなさそうだと息を吐き、彼女……新チャンピオン、アオイに声をかける。
「何をしているんですか……」
「うちのヤドちゃんを吸いながらヤドンの群れを眺めてます」
アオキの声にアオイは少し視線を上げたが、立ち上がろうという気配はない。
「よそでやって下さい」
「だってこの辺が一番ヤドンがいるじゃないですか」
「ここで何か起こると自分にしわ寄せが来るんです」
「あー……この辺チャンプルタウンの管轄なんですね。ごめんなさい。けどこの辺の敵にならそうそう負けない程度にはヤドちゃんも強いんで大丈夫です」
「そういえば、ジムテストの時には手持ちにいましたね」
「もともとヤドン好きなんです。この辺にヤドンがいるって聞いてたから課外授業始まった翌日くらいにこの辺まで来たくらい。よくアプリ見たら東にも生息してたんでこの子はそっちで捕まえたんですけど」
「……その時に事故が起きなくて良かったです」
「チャンピオンテストの時にはいませんでしたね」
「手持ちのタイプの偏りとか、能力とか……色々考えた結果一軍落ちさせました」
「チャンピオンらしさとか、そんなのどうでもいいから可愛いうちの子たちとまったり過ごしてたいだけなんですけど」
「ちょっとイラッとすることがあったので、気分転換に来てただけです」
「まぁ、どんな時代も人の手持ちに文句を言う人はいますよ」
「そんなものは放っておけばいいんです」
うちのアオイちゃん(中身はほぼうちの主人公そのまま)はヤドンが好きで連れ回してたけど他に旅パにサーナイトとグレンアルマがいたので一軍落ちさせました。その辺はノンフィクション。
なおアオキはオモダカさんも昔そんなことあったなーとかそんなことを考えながら雑に慰める予定でした。