綺羅星に祈る 真経津の家はまるで玩具箱のようである。その城は、彼の中の琴線に触れたものがぎゅうぎゅうに詰められただけの無法地帯であるのだ。しかし、その好奇心も刹那的な代物であるので、飽きた玩具は箱の隅に追いやられ、埃を被らせることとなってしまう。
真経津にとってゴミとなったそれらは、倉庫化した一室に溜め込まれている。それも、時折真経津の家に訪れる獅子神や、彼の行員である御手洗が、床のあちこちに散らばった玩具だったものたちを拾い上げては、ゴミの終着駅まで持っていったり、溜まりすぎた倉庫から不要なものを廃棄したりしているのだ。
そして、今回もそうであるらしい。
今回の友人達との交流の場が真経津の家へと決定した時点で、村雨はもちろん察しはついていた。
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