服を汚して帰った日の、心底軽蔑した目を覚えている。
声変わりが始まった日の、飛んで来たクッションを覚えている。
「おにいちゃんだから」と言いながら、
それでも女性的に振舞った時の、嬉しそうな顔を覚えている。
望む形に撓めて歪めて、それでも望むものに成れなかった『僕』は、
死に損なった体を引きずって歩くしかないと理解しているけど、
今僕は、どんなかたち、で息をしてるの。

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