yu_kalinoDONE2021-03-13 五七版ドロライ お題「ホワイトデー」※バレンタインの続き的な感じホワイトデーは菓子業界の陰謀である。 そんな馬鹿げたことを言うつもりはないが、今までの七海にとっては非常に面倒くさい日であった。それは五条も同様だろうとは思うが、放埒を絵に描いたような男はそんなことは気にも留めない。彼にはそれを許される力と圧倒的な美しさがあるからだ。 七海としても五条からの返礼などは求めていない。むしろ、そんなことをされたら気持ち悪いと一蹴するかもしれない。何しろ七海が差し出したものは、砂糖がたっぷりと入ったありあわせのホットチョコレートだけなのだ。それに対して五条からは一本の酒を受け取っている。これ以上何かを受け取るというのは、貰いすぎている。七海の中で釣り合いが取れないのだ。 むしろ現時点ですでに釣り合いが取れていないので、五条になにか送るべきなのかもしれないとは思っている。思っているのだが、如何せん五条を喜ばせるのは癪に障るのだ。ただでさえ調子づいた性格であるのに、更に図に乗るのは火を見るよりも明らかである。(これはついでです。あくまで、ついでの買い物です) 仕事の帰路に、夕食を買いに来ただけだと言い聞かせ、実際に夕食になりそうなものをグロッサリーで 1253 yu_kalinoDONE2021-02-27 五七版ドロライ お題「喧嘩」パンッ、と小気味の良い音が余韻を残すような静寂。 それとは裏腹に張り詰めた緊張感が二人の間にあった。 七海がよく口にする「引っ叩きますよ」はあくまでポーズのつもりであった。 五条にとって威嚇にも牽制にもならないそれは、謂わば気に食わない、不愉快であると言ったような感情を七海が彼に対して伝える手段でもある。 恋人相手に手を上げるような野蛮な行為をするつもりはない。しかし、他人の機敏を無視しがちな男相手には、そのくらいの言葉の強さで丁度よいと考えていた。誰よりも強い男は、七海の知る誰よりも面倒くさい性格をしていた。 実際に今の今まで五条は七海に手をあげられたことなど無かった。仕事で少し無理なお願い(無論、七海にならできるという信頼があってのことだ)をしても、ベッドで多少の無茶をしようとも、舌打ちや少し棘のある言葉で五条は許されてきた。 七海が繰り返すその言葉は、つい加減が効かない己に対するブレーキであるとは理解している。それなのに、ついいつも許してくれるからと調子に乗ってしまったのだ。「──ゴメ、」「殴ってすみません。頭を冷やしてきます」 言葉を遮って五条の下から抜 1385 yu_kalinoDONE2021-02-13 五七版ドロライ お題「バレンタイン」※1時間ではここまでが限界でした。※後日追記します(多分)。※(2021-02-15)追記しました。普段、前触れもなくやってくる五条にしては珍しく、事前に約束を取り付けてきた。バレンタインだからとアピールして時間だけでなく、七海の部屋に行きたいと主張までしていた。一つ年上の恋愛関係にある男ではあるが、学生の頃と変わらない傍若無人さと圧の強さはいつも七海をたじろがせる。五条の願いを受け入れるのが嫌だというわけではないが、唯々諾々とわがままを叶え続けるのは調子に乗らせるだけである。そういう思いもあって、時折渋って見せ、仕方がないという風を装い、結局の所は己の男のわがままを受け入れるのだ。しかしながら呪術師などという仕事をしていると、突発的な案件にスケジュールが変更になることなどはよくあることだ。特に五条のような上層部と対立をしていても実力だけは確かな男は、あれこれ言われながらも重宝される存在なのだろう。約束を承諾した七海としては(反故になるか時間がずれ込むだろうな)と口には出さないものの、これまでの経験則から予想をしていた。期待をしすぎるのは良くない。と、七海は過去の己からきちんと学習している。だが、今日に限っては五条ではく七海のほうが約束に遅れることとなった。そもそも 4360 yu_kalinoMAIKING前回の続き。ちょっとばかりいかがわしい。password:高等学校卒業していますか? 957 yu_kalinoMAIKING夏←七未満の高専時代を経た出戻り後の付き合ってない五七の七の内心。五七の描写は皆無。そのうちちゃんと五七になりたい。これは存在しない記憶。 2297 1