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    サモ🐟

    @Samoopink

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    サモ🐟

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    従魔S×ムコさんなお話を書きたかった。
    ムコさん総受けです。

    明らかにLOVEでしょ。街の人視点のムコさん受け







    証言①カレーリナのギルドマスター



    ムコーダ……彼奴はかなりヤバいとこまで来てるんじゃ無いかと思う。
    魔物の解体の相談で倉庫に来てたんだけどよ……彼奴の従魔たちが、普段は買い取りとかの話してるときゃ興味ねぇって端の方で昼寝したりしてるんだけどよ…最近はずっとムコーダの側にいやがる。
    長話になるからってムコーダに椅子すすめたらよ…まずピョンとスライムが奴の膝に飛び乗ったんだ。そして触手を伸ばして甘えるようにムコーダに抱きついたり、腹とか肩を撫でるように触ったりしてよ……彼奴はそれをふにゃりとした顔で笑ってポンポンと優しくあやしたりしてる。母親か!?
    「すみません、それで…」スライムの方に一旦向けていた顔を再び儂の方に戻して、解体についての話を再開するムコーダ。するとスライムは子どもが「もう!」と地団駄を踏むようにぽいんと膝の上で跳ねてから、お腹あたりを撫でていた触手をムコーダの胸に伸ばしたのだ。

    すり…。
    「それでこの素材については……んぁ!」

    急に胸を…位置的に乳首のあたりだ、を触られてムコーダが驚いたように声を上げる。その声は一瞬だったが甘くて高い声で。
    倉庫にいた解体職員の奴ら全員、ハッと振り返ってムコーダを見るほどだった。
    ムコーダは「スイ!ダメでしょ…!後でね…」何て小声で言いながら胸…乳首あたりをコリコリ撫でてた触手から守るように手のひらを自身の胸に当ててガードしている。
    …手ブラってやつだ。
    そして「後でね」って何だ…

    それでもイタズラに触手を伸ばしてくるスライム。もー!という顔で溜息をつくムコーダは母親だったが、されていることは明らかに性的な悪戯だぞ…気づけ。
    「すみません、それで」
    手ブラのまま話を進めようとするムコーダ。
    すると今度は、というかずっと肩車状態でひっついていたピクシードラゴンがムコーダの耳にじゃれついている。最初は後頭部の方で髪の毛をわしゃわしゃしたり、はむっと噛んでみたり、こちらも自由にしていたがスライムが活発にムコーダの体に触りだしたあたりから耳の方に手を伸ばしたりしていた。
    耳たぶを甘噛みしたり、耳の中に顔を突っ込んだりしている。
    「ひゃ、ドラちゃ……!俺、耳弱いんだからやめてな?」
    ムコーダ、自ら弱点を公言していくスタイル…。
    ムコーダはフルリと体を震わせて、手ブラの片手を外してピクシードラゴンをナデナデしていた。
    「んぅっ!……耳の中にボボボって息やるのもだめ」
    もう…と息を吐くムコーダは母親…母親か?
    少し頬が紅くて妙な艶があるんだが…。
    「…とすみません。で、こちらの皮だけはこっちに回して頂きたく…」
    「お、おう…」
    大丈夫か。いろいろ大丈夫かこの状況。

    また商談に戻ろうとするムコーダ。
    片手で胸を押さえ、片手でピクシードラゴンをナデナデ。
    慣れたあしらい方にこれが日常なのか!?と勘ぐりたくもなるが、いかんいかん、商談に集中だ。

    まあ買い取りリストを見るとあと残り数品。
    もうすぐこの変な時間も終わる…頑張れ儂。

    「これは半分でいいの……か」
    ずしっ。
    急にムコーダの右肩に大きな魔獣がぬってわいた。
    「もー重いよフェルさん…」
    それはこいつの第1従魔のフェンリル。もうギルドでは大分お馴染みになったが、至近距離は迫力満点で怖いわ。
    ムコーダはフェンリルを右肩に乗せたまま、手ブラをし、ピクシードラゴンをナデナデして、儂が示したリストを覗き込んでいる。
    何かもう…何かもうこれは気にした方が負けだ。
    ムコーダの方を見ないように手元の買い取りリストに集中する。
    「ええ。こちらの皮はお土産用なので…」
    「ここまで上質な皮だと貴族連中がこぞって買ってくれるんだがなぁ」
    「また取りに行きますか……ら…うぁ!」
    ペロン。
    リストに落とした視界の端にいたムコーダが何かピンク色のもので包まれたのが見えた。
    気にしちゃ駄目だと思っていたはずなのに、ムコーダが高い声を上げるから反射的に顔をあげてしまって後悔する。
    右肩のフェンリルがムコーダの頬や首筋をペロンペロンと舐めている。
    「も。ちょ……やめ…!フェル!!」
    ムコーダの顔をすっぽりと収納できるくらいの大きな口。そこから出てきたこれまた大きな舌でムコーダは顔を包まれる。
    「見えない!見えないから!お腹すいたの分かるけどもう少しなんだから我慢してくれよ」
    どうどう、とフェンリルの額をペチペチ叩き落ちつかせようとしてる。多分な、多分、ムコーダ、フェンリル様はお腹すいたんじゃ無いと思うぞ…。
    そしてペチペチしてるスキに胸に伸びる触手にムコーダが「スイちゃん!」と声を上げてきた…。
    「それからゴン爺もさっきからぁ…!」
    ムコーダが頬を赤くして震えてる。
    後ろを振り返り赤くなった目元でジトリと睨む。その先にいたのは…
    ゴン爺……あの古龍だ。
    ムコーダに戯れる従魔たちとは離れ、少し後ろで(でも大分近くだ)で控えてる大物。
    「念話で変なこと言うのやめて!」
    「む。何じゃ?儂は思ったことを言ったまで。椅子に座った主殿の尻をこのあたりから眺めてみるとな…丸みを帯びた尻が柔らかそうで口に含んでみたいと…」
    そう言いながら爪先でつん、とムコーダの尻を突く古龍。
    「んゃ…!ゴン爺ぃ!」

    ……エロ親父か。
    古龍がにやけた顔をしてムコーダの尻を触るのを残念な気持ちで見てしまう。
    これが…これが世界最強の伝説の龍だというのか……。

    倉庫にいる職員はもう誰も動いてない。
    ムコーダのやけに艶のある反応に紅くなったり、伝説級の魔獣がエロ親父化してるのを残念そうに見ている。

    ええと。
    もう何かこれはダメだ。
    とても話し合いをする雰囲気じゃない。
    従魔たちに次々手を出されて顔を赤くしながら防戦一方のムコーダ。健気に体裁を取り繕うとしておるが、もうダメだ。
    こちらから話し合いはまた後日、と切り出そうか…と口を開いたところで。

    ムコーダはやはりというかコイツらの主人だった。
    いつもふにゃりとしている顔をキリッとして
    ついに決定的なひと言を叫んだ。

    「もう!皆大人しくできないなら飯抜きだからな!!」

    ぱっ。

    途端にムコーダから離れる従魔たち。
    分かりやすぎるだろ。
    どんだけ飯が大事なんだって話だ。まぁムコーダの作る飯は今まで生きてきた中で一番の美味さだったけどな…。

    従魔たちが離れると明らかにホッとした顔のムコーダ。
    残っていた素材の買い取りの話し合いも数分で終わり、ではよろしくお願いします、とお開きになった。

    「ではまた…」
    ムコーダが肩掛けカバンをかけながら椅子から立ち上がろうとする…と。
    ふらり。
    「おっと…大丈夫……」
    か、と慌てて支えようとしたらぬっと赤い前足が器用にムコーダの体を支えた。
    「大丈夫だ」
    ギロリと美しいペリドットの瞳が儂をひと睨みし、フサフサの尻尾がムコーダの体を隠すように覆う。

    いや、貴方様の大事な主人様に手は出しませんて…。

    「うぅ…歩けない…フェル達の所為だ…っ」
    尻尾の毛に覆われながら小声でムコーダが文句を言うのが聞こえてくる。
    「お腹すいてるのは分かるけど俺を舐めたり触ったりするのダメだって言ったろ!?何か…変な感じになるんだから…!」

    あのな、ムコーダ。
    違うぞそれ。
    従魔たち、腹が減ってるんじゃなくて、あれは……。

    「最近みんなしてますます甘えん坊になるし…!」

    いやだから、ムコーダ。違うぞそれ。

    アレは明らかにオマエのことを…。

    ヨロヨロとした足取りで倉庫を出て行くムコーダを見送る。
    念話とやらが儂にも使えたら教えてやれるのにな…。
    去り際フェンリルが振り返って儂を睨んでいった。「余計なことを言うな」、多分そういう意味だろう。


    倉庫の奥の方で大人しく作業をしていたヨハンがやってきて、立ち尽くす儂に声をかけてきた。

    「なぁ、ムコーダの兄さん、分かって無さそうだったけど」
    「あぁ」
    「アレは明らかに兄さん、食われそうになってたな…そっちの意味で」

    スライムもピクシードラゴンもフェンリルも古龍も。
    ムコーダに対して主人以上の感情を持っているみたいだった。
    魔獣が人間に性的に執着することなんてあるのか…あぁ、ゴブリンとか苗床にするために襲うとかはある…な。
    …まてまて。
    あの従魔たちが、魔獣本来の本能のままムコーダを取り込もうとしてるなら…相当にヤバくないだろうか???

    とは言っても伝える手段は無い…。
    ムコーダは常に従魔たちに囲われているのだから。



    「兄さん、今夜あたり危なくないッスかね…」
    ヨハンが不穏なことを言うが、否定する言葉もなく、ただムコーダの無事を祈った。






    おわり。
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