Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    ONENIGHTFEELING

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 19

    ONENIGHTFEELING

    ☆quiet follow

    頂いたマシュマロネタを参考にしたものです。
    元ネタは脱走したけど青雨で真っ赤になって泣くコンビクトのうちレビは舌打ちしながら屋内へ入る、です
    れびーがぐだぐだ虚無るだけの無意味内容なので注意、あと若干メタい部分を含ませました、全部捏造です

    アイツの訃報を受けてから暫く経った日の夕方。長期派遣でニューシティにいた俺たちに、MBCCから「今夜、青い雨が降るから派遣を中止して今から帰還するように」と知らせが届いた。その青い雨というのはコンビクトの能力を弱めたり、負の感情を強めたり……と嫌な影響があるらしく、そんなもの浴びたらたまったもんじゃねえなぁと一緒に派遣に来ていた菫ちゃんに話しかけた。菫ちゃんは任務中ずっと死にそうな顔をしていたが、急に何か決意を固めたような表情になって外へ飛び出し、そのまま戻ってこなかった。優等生のおっかない殺し屋がいなくなって丁度いいから俺も便乗して、サポートで任務に来ていた隊員の目を盗み逃亡してやった。まあMBCCは再逮捕しにやって来るだろうが、今はアイツの枷もないからすぐに見つかることもないんじゃないか?アイツがいないことでこんなにも逃げ出すのが簡単になるとは。死んだなんて本当に馬鹿な奴だなぁと何度も思う。

    ところで逃げてきたはいいものの、することがない。いや本当か?と自問してみたところ、まずポンコツ工場の様子を見に行ってやらなきゃいけないと思うし、知り合いに相談されていた遊園地建設の件をどうするか聞きに行かなきゃいけないし……とする事は色々あった。しかしどれも気乗りしないから実質する事なんてない。せっかくだから菫ちゃんについて行って2人でデートしたかったが、どうせ彼女もアイツ絡みで飛び出していったんだろう。実際そういう物好きなコンビクトが、ここ数日で何人かMBCCを脱走したらしいことは聞いていた。死んだヤツから得られるものなんて何も無いから興味はなかったが、どうせならアイツの死に顔をこっそり拝んで馬鹿にしてやりたい気持ちも少しあったりする。そう自分に言い聞かせ、工場の車庫に置いてあったを愛車を出しあてもなくディスシティをさまよった。これじゃあまるで物好きのコンビクトとしている事は同じで、人の事を笑えないんじゃないか、と。それでもする事がないんだからドライブでいいんだよ、と理屈をつけてウロウロしている。きっと長い間枷に縛られていたから脳が馬鹿になったに違いない。俺はその復讐をアイツにしなきゃいけないだろ。

    ニューシティの郊外、錆の川が繋がっている山の入口は、街の景色が一望できる夜景スポットになっている。結局無意味に日が暮れたから、馬鹿馬鹿しくて久々に夜景でも見てやろうとここに来てしまった。車を停め、煙草を吸う。そろそろ雨も降る頃だろう。そう思った瞬間、煙草を持つ手に雨が落ちた。それから間もなく激しい雨が全身をたたきつけた。成程、頭が猛烈に痛い。それと何故か叫びたくなるくらいイライラしてくる。堪らず咥えていた煙草を吐き捨て、近くに建っていた廃ホテルに転がり込んだ。腕を見ると服より赤い筋が幾つも浮かんでいた。ほんとに俺は何やってんだ?イラつきが収まらず、古い棚を蹴り壊してやった。蹲って煙草に火をつける。やけに顔から滴ってくる雨水を吸ったフィルターが使い物にならなくて舌打ちしながら床で踏み消す。しょうもない。壁にもたれて激痛の頭を掻きむしっていると何やら外が騒がしくなってきた。
    「コンビクトレヴィ、発見しました。確保します!」
    扉をぶち開けて突入してきた逮捕隊員に腕を捕まれ手錠をかけられる。いつの間に逮捕隊がそこまで来てたらしい。
    「君の車の目撃情報があった。まったく……皆局長を心配するのはわかるが私たちは逃げ出したコンビクトを何人も再逮捕する羽目になって流石にくたびれた。レヴィ、脱走した挙句に雨に晒されて拗ねてるだなんて局長が知ったら呆れられるぞ、しっかりしてくれ。」
    死人が呆れるか、アンタこそ頭冷やした方がいいんじゃねーの。それに他の奴らと一緒にするな。と、そんな事を口にする気力もない。
    「ここだけの話だ。局長はどうやら生きているらしい。少し前に例のラジオ番組で謎の雑音が数分流れたという事が話題になっていたが……実はとある局員がその雑音を解析したところ、それが局長の生存に関する情報だったらしい。最初はデマかと思ったが、発信元がどうやら上庭側のものだったというんだ。」
    それこそ胡散臭くてイタズラみたいな話だ。車の中でそんな与太話を聞かされながらMBCCに戻った。局内につき、トレーニングルームを横切ると何人ものコンビクトが真っ赤になって腕相撲大会をしていた。どいつもこいつも本当に頭がおかしくて爆笑した。それに反応したトレーニングルームの連中が一斉に、獲物を見るような目を俺に向けた。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works