CHAPTER.1:あやめあやまることばのあや朝焼けの空と、一面の緑、そして小さく白い花。どうやらまた同じ夢をみているらしい。
「…いや、マジでデジャヴが重なりすぎじゃないか…?」
そういえば、「これは夢だ」と気付く夢を、明晰夢と言うらしい。そして、明晰夢では夢の状況を自在に変えられると聞いた事がある。
試しに足を動かしてみると、少し動いた。が、同時に鋭い激痛が走った。
「……………ッ〜〜〜〜〜ッ!?!!」
「…わ、東雲くん…!起きたんだね。」
あまりの激痛に目が覚め飛び起きると、俺は患者服を着せられどこかのベッドで寝かされていたらしく、横には心配そうな顔の鈴井が座っていた。
「…す、鈴井…?!一ノ瀬は無事なのか?!!ここは、ここはどこだ…ッ?!あれからどのくらい経った?!!」
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