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    蟹を食べる斑零。

    #斑零
    spotZero
    ##進捗

    卒業してからは仕事が絶えがちになる斑に、よく仕事を回してくれるようになった零とは何かと顔を合わせる機会が増えた。大半はソロでも問題ないもので実にありがたく感謝しつつも居心地の悪さは拭えないが。日頃のお礼も兼ねていたのだけれど。
     ニューディメンションの事務所内で蟹を広げながら、ひたすら実を剥いている。室内の換気は行き届いているため、生臭さもほとんど感じられなかった。解体を器用に行う斑の手つきに迷いはない。蟹の殻にキッチンばさみで切り込みを入れて、半分に割り開く。ばきっ、ばきんっ、べきょ。
    「いやあ零さんの予定が空いていて助かった! 俺だけでは消費しきれなかったのでとても助かる……ありがたや、ありがたや」
    「しかし、我輩だけで良かったのかえ? あの、桜河の子と分けても良かったのじゃぞ?」
    「こはくさんにも声は掛けたんだが、まぁ、その……旗色は良くなかったようだから困り果てていたところだ」

    「俺は実家でたくさん食べさせられたからなあ……黙々と身をほじくらないといけないのがとても苦痛だったのを覚えている」
     沈黙だけの空間に殻の割れる音を思い出しながら、蟹の脚をへし折る。ばきり。ばきん。まるで断末魔のようだ。茹でられているので生きてはいないが。
    「器用なものじゃな。蟹まで剥けるとは流石、三毛縞くん」
     蟹スプーンで実を剥きながらちょっとしたお喋りに目の前の蝙蝠男は苦笑を浮かべたので、たぶん失敗したなあと斑は感じた。実家時代の話は斑からしたら笑い話なのだけれど、周囲はそうでもないらしい。次からは気をつけるとしよう。
    「ジャングルで獲れた蟹だと一彩さんは言っていたが、彼らは確かSSの予選で北海道に行っていたんじゃなかったか?」
     こうやって何でもないことを喋りながらのが好ましい。剥いた蟹を黙々と口に放り込む零は斑の話に耳を傾けてくれているのを分かっているので、話題は尽きなかった。
     お土産に貰った蟹をどう処理するか迷って、零がそういえば食べたことがないと言っていたので持ってきたまでは良かった。
    「三毛縞くんの冗談はちっとも笑えないんじゃが、まぁ、そのかわいさに免じて褒美をやらねばな……ほれ、あーんじゃよあーん」
     零から剥いた蟹の実を差し出されて、斑は唇を尖らせるのだった。妖艶さのなかに意地悪なところを覗かせることが最近増えたのではないか。
    「……最近、俺に対して雑になっていないか零さん……」
    「気のせい気のせい」
    「笑ってるし……」

     夏あたりからそれとなく探りを入れられているような気もする。主にこはくとのユニット絡みで。

    お互いの指を舐める
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    PROGRESS蟹を食べる斑零。卒業してからは仕事が絶えがちになる斑に、よく仕事を回してくれるようになった零とは何かと顔を合わせる機会が増えた。大半はソロでも問題ないもので実にありがたく感謝しつつも居心地の悪さは拭えないが。日頃のお礼も兼ねていたのだけれど。
     ニューディメンションの事務所内で蟹を広げながら、ひたすら実を剥いている。室内の換気は行き届いているため、生臭さもほとんど感じられなかった。解体を器用に行う斑の手つきに迷いはない。蟹の殻にキッチンばさみで切り込みを入れて、半分に割り開く。ばきっ、ばきんっ、べきょ。
    「いやあ零さんの予定が空いていて助かった! 俺だけでは消費しきれなかったのでとても助かる……ありがたや、ありがたや」
    「しかし、我輩だけで良かったのかえ? あの、桜河の子と分けても良かったのじゃぞ?」
    「こはくさんにも声は掛けたんだが、まぁ、その……旗色は良くなかったようだから困り果てていたところだ」

    「俺は実家でたくさん食べさせられたからなあ……黙々と身をほじくらないといけないのがとても苦痛だったのを覚えている」
     沈黙だけの空間に殻の割れる音を思い出しながら、蟹の脚をへし折る。ばきり。ばきん。ま 1089

    hareteichi24

    MOURNINGだいぶ前に書いてた話。途中
    ・カラ一のつもりで書いてたのですが、初っ端一松くんがフラれる描写から始まります。

    ・名前のあるモブがとにかく出張ります
    ・CPはカラ一のみです。モブとのそういった意味での絡みはありません。カラ一にすらなってないとこで終わってます。

    ただ、書き上げる気力が尽きたためそのうち続けるにしても供養として。

    そして気付けば、放り投げてからほぼ2年。
    その子は迷い猫ではありません!!ここ最近、なんだかやたらといいことが続いた。

    おそ松兄さんに無理やり引きずられていった(友達の猫待ちで部屋で待機していたのに)競馬場では馬単で1500円分買った馬券が万馬券となり、羨ましいと泣き喚く兄にいくらか渡してちゃんと口止めもした。
    十四松とチョロ松に誘われて出かけて行ったパチンコでは新台が大当たりして財布の厚みがいくらか増し帰り道でちょっといい居酒屋に立ち寄ってチョロ松と十四松を買収した。わりとちょろい兄弟たちのおかげで懐は暖かかった。もともと金遣いの荒い長兄やファッションに気を使う次兄と末弟、趣味に金を注ぎ込む三男とは違い無趣味で身だしなみにも無頓着な自分が出費するところといえば猫缶。猫に必要なグッズ。あとは十四松と出かけた時にコンビニで買い食いするくらいなもので、数週間経ってもそれほど目減りはしなかったのだ。
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