その日は太陽が眩しかった。
依頼先の神社へ向かう途中、色素の薄い瞳が痛みを訴えるので耐え切れずコメカミに触れると、気づいたエクボが黒い上着を頭から被せてくれた。
着いたら光量を抑えるバリアを張ってやる。そう呟く。
目頭が熱くなってしまったので、上着の陰でこっそり泣いた。
神社は聖域ではあるが、そこに呪いが生じない訳ではない。願いは呪いだ、誰かが無意識に誰かを蹴落とす呪い。元は呪(まじな)いでもある。根源が同じなのだから、悪いものも入る事が出来る。神主に招かれているなら尚更。
だからといって、全く何の影響もないとは限らない。それなのに、わざわざ貴重な霊素を使ってくれると言う。