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    nao_nao1024

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    nao_nao1024

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    DK審神者と肥前の二話目の途中まで

    #主肥
    mainFat
    #肥前忠広
    hizenTadashihiro
    #男審神者
    maleInquisitor
    #主×刀

    デートと夜這い 審神者の学校の送り迎えを、おれが担当することになってしまった。今までしょっちゅう「肥前、迎えに来て!」と言われていたので、対して代わり映えのしない日常とも言えたが、審神者との関係が変わりつつあるから、今までとはやはり何かが違っているのだった。
    なにより、審神者はこれを「デート」だと言うのだ。
    「肥前とデートすんの、嬉しいなぁ」
    「単なる送迎だろ」
    「つれないなぁ、俺がデートだと思ってるんだからデートにしてよ」
    「……デートって具体的になにすんだよ」
    「うーん……、一緒に店回ったり、買い物したり?手ぇ繋いだり?」
     審神者がひらひらと手を翳す。やんねぇぞ、と口にする前に審神者に飛びつかれて腕を組まれた。こうなるとおれが振り払ったりできないのを分かっててやっているが癪に障る。チッと舌打ちしても、審神者はまったく意に介すことなく、へらへらと微笑んだ。
    「これくらいいいじゃん、ほらあそこのカップルだってさぁ───」
     審神者が前方にいる少し離れた男女を指差した。そいつらはべたべたとお互いに触れていたが、おもむろにくちづけを交わし始め、おれはピシリとかたまった。
    「ぁ、あ───……。」
    「おまえのやりてぇのは、ああいうのか?」
     思わず地を這うような声でおれが問いかけると、審神者は目を泳がせて乾いた笑いを洩らした。
    「い、いやぁ、あはは……。流石に、あれは……人目のないとこで」
    「否定しねえのかよっ!!」
    おれは思わず大声でツッコみ、どっと脱力感を覚えた。
    「おまえ、おれ相手に……その、できるとか言って、誰かと、やったことあんのかよ」
    「え? セックス?」
    「ばかっ!声が大きいっ!!」
    「こんな街中でそんな話題出してきたの肥前でしょ。まぁ、したことは、ないけど……」
    「チッ、てめぇも童貞じゃねぇか」
    「こっ、これから勉強するしっ!! イメトレは完璧だしっ!! ”も”、ってことは肥前だって一緒だろ!!」
    「へぇへぇ」
     おれが半眼で薄笑いを浮かべながら返事をすると、もおおおぉ!!と審神者は叫んで地団駄を踏んだ。
    (ったく、ガキだな)
     ふ、と思わずおれが吹き出すと、審神者は目を見開いて立ち止まった。急に怖いほどの真剣な顔でおれを見据える。
    「……なんだよ?」
    「……俺ははじめてだし、肥前もはじめてかもしんないけど、手を繋ぐのも、キスも、セックスも、ぜんぶ、俺、肥前としたいし、肥前のはじめてを俺が全部欲しい。……だめ?」
     審神者は小さく小首を傾げておれに問う。おれがこのおねだりに弱いのを知っててやってるのではと疑うほどに。そしておれは、今回も駄目も嫌も口に出せなかった。
    「……っ」
    「俺、ちゃんと勉強するし、肥前のこと絶対気持ちよくするように頑張るから、ねぇ」
     請うような眼差しに顔が熱くなり、おれは顔を背けて歩き出した。息がうまく吸えずに胸が苦しくて、また目の奥がじわりと痛む。
    「このばか、エロガキ、こんな往来でするような話じゃねぇって言ってんだろっ」
    「ええぇ、ねぇ肥前ってば……」
     まだ組んだままの腕に引き摺られるようにして歩きながら、審神者はなにがおかしいのかくすくすと笑った。
     ばかやろう、おれがどんな気分かも知らないで、と叫び出しそうな気持ちは、結局表に出すことはできないままだった。


     その晩、風呂に入りながら、おれは己の身体を見下ろした。脇差にしては大きめではあるが、人間で言えばまだ成人もしていないような未発達の身体。食べても肉のつかない痩せぎすで骨ばった、胸のふくらみも尻もない男のそれ。
    (こんなのに欲情するのか、あいつは……趣味が悪ぃな)
     それでも、主が好きでいてくれるなら、欲してくれるのなら、童貞だろうが貞操だろうがくれてやってもいい、という気分になっていた。
    (思ってたのと違う、ということにもなるかもしんねぇしな)
     それならそれでもいい。多分、おれもあいつも、きっと今なら引き返せる。あんな証文を書かせてはみたが、どうせ心が離れてもあいつはおれを折れないだろう。おれがなにごともなかったようにできるのは、むしろ今しかないのかもしれなかった。
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    「ううん、この年で買うにはいささか可愛すぎるが……」
    どうして手にしたかというと、恋仲になってからきちんと好意を伝えることが気恥ずかしくておろそかになっていやしないか不安になったのだ。親子ほども年が離れて見える彼に好きだというのがどうしてもためらわれてしまって、それではいけないとその練習のために買った。
    「いつまでもうだうだしてても仕方ない」
    意を決してうさぎに向かって好きだよという傍から見れば恥ずかしい練習をしていると、がたんと背後で音がした。振り返ると目を見開いた肥前くんがいた。
    「……邪魔したな」
    「ま、待っておくれ!」
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