君伸の騒がしい誕生日の朝 一限目 総合学習
半年に一度の頭髪、服装、持ち物検査の日だ。教員は担任と副担任が二人一組で行う。しかし、三組と四組、五組と六組は副担任が共通のため、それぞれ学年主任と生徒指導の教員が代わりに入る。
「はぁ……」
六組の教室に向かいながら君伸は大きなため息をつく。生徒指導の担当である以上、この役割は免れないのだが、よりにもよって、なぜ二年六組に当たってしまうのか。基本的に問題児の少ない学校ではあるが、それでも人の相性というものはどうしたって存在する。そう、あのクラスには一人、君伸にとっての問題児、三毛音緒が在籍しているのだ。
他の先生からの評判はそれほど悪くないのだが、なぜか君伸の授業だけは必ず[[rb:居眠り > ボイコット]]を決め込んでいる。過去に何度か服装で注意をしたことはあったが、それだけで嫌われるものだろうか。最近の子どもの考えることは分からん、などと自身もまだ二十六歳と比較的若い部類に入るはずなのに年寄りじみたことを考える。ふと、そういえば二十六歳も昨日で最後だったのかと言うことに気が付いた。
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