これから何かあるかもしれない二人「あ」
「お……」
この再会は、彼にとって一言で言うなら、瓶詰にして冷蔵庫の一番上の棚の奥にしまってあったものを心ない人(この場合は本日の主役の深津である)によって引っ張り出されたようなものであった。深津の名誉のために言うと、深津本人が直接なにかしたわけではない。だが、この再会は間接的に深津によってもたらされたものである。そうしておそらく引っ張り出した瓶を見て遠慮なしに問うだろう。
――なんだこれは?
彼はなんとかごまかそうとする。
――別になんでもないっすよ。
だが、深津は彼の返事など聞いていなくて、瓶詰のラベルと中身を確かめて指摘する。
――もう賞味期限切れてるんじゃないか? 三年も前の日付のものをなぜ後生大事に持ってる? 捨てないピョン?
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