紫陽花の純情No.3「コーガ様!!」
数週間前からコーガ様の体調が激変した
コーガ様の体調を戻す為には、特殊な花が必要との事で、主の為ならば時間がかかろうともそれを見つけに行く覚悟は出来ていたのだが…
幸運なことに団員の中にその花が自生している場所が故郷の近くにあると分かり事なきを得た
その事もあり、コーガ様の体調は少しずつ良い方向に進んでいた…筈だった…
その日も何時もと同じく、起きたコーガ様が体を起こしたのを見計らい、水を手渡そうとした時の事だった
「…っ…」
「コーガ様?」
突然嘔吐くように仮面を抑えるコーガ様に、慌てて手を伸ばす
普段のように装束を着けていない、無防備な耳や首筋・手が青白く震えており、ただ事ではない感じに震える肩に手を添えようとしたのだが…
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