【二次創作】図書館デートをする話(春クリ)クリスと春はいつものように図書館へ向かう。映画や水族館へ行くこともあるが、小遣いをやりくりするために図書室でゆったり時間を過ごすことも多かった。クリスはこの穏やかな時間も好きだ。
夏休み前だからか、図書館にはいつもより人が多いように感じた。クリスは、本棚から興味がありそうな本を選び、春のいる閲覧席へ向かう。すると、春は真剣な表情で机に向かっていた。時折、シャープペンシルで何かを書き込んでいるようだ。
(勉強してるのでしょうか? 邪魔をしてはいけませんね…)
クリスがそう思って隣の席に座る。春の机には問題集があった。数学の問題が並んでいる。
クリスは春の横顔を見つめた。彼の眉間にしわが寄っている。考え込んでいるようだ。クリスも頭の中で数学の問題を解き始めるが、習っていない分野なこともあり、すぐにギブアップしてしまった。それでも春に声をかけることはできなかった。
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