君に届くフローチャートは? 金曜夜、時刻は二十時。
普段は十八時ごろから客足が増加する、このスターバックスコーヒー。
しかし華の金曜日である今日、日々勤勉に働く社会人はバーやレストランで羽を伸ばすらしい。そのためか、この曜日だけは毎週二十時以降になると人が混みだす。
とはいえ、ここの店舗は都心の駅だとしても、末端に配置されている地下鉄の隣にあるため、もはやその地下鉄を利用する者しか立ち寄らない。
いつも空いていて余裕があり、混雑しても他の店舗に比べれば少し忙しいくらいだ。
ここで働くには人によっては退屈で、時間の流れが遅く感じるとストレスに思う者も居るとは思う。
だが、アルハイゼンにとってはこの環境がとても心地よい。
その結果、三年間無理なくルーティンとして、このアルバイトを生活に組み込むことが出来たのだ。
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