お付き合いはじめてません(おこたでみかん編) 星、なのか、丹恒の三人はサンポからの招待を受けてベロブルグへと降り立っていた。サンポからの、という時点で怪しさ万点なので断ろうとしたのだが、例によってあの手この手で口説き落とされていつの間にか訪問の約束を取り付けられていたのである。
「それにしても、サンポの言う暖房器具って何なんだろうね?」
『お三方がベロブルグを救ってくださったおかげで他の星との交流が復活しまして、とある星から珍しい暖房器具を輸入できたのです。これはこの星の救い主たる大英雄のあなた方にぜひ体験していただかなくてはと、こうしてお誘いしたのですよ』というのがサンポの言い分だった。
「いくら珍しいからって、わざわざ『体験』なんて言うようなものじゃなくない? 暖房って」
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