花零し【白←鬼】ふと朝、目が覚めると枕元に花びらが散らばっていた。
硝子の様な花びらに触れて昨日はこんなものなかったのに、と寝呆けた頭を少し掻いた。
たまの休み、二度寝でもしていつもの寝不足を解消させようかとも思ったけれどどうにも花びらが気になって寝る気にもならず布団から出て顔を洗いに洗面所へ向かう。
さて、あの花びらはなんなのか。
一子と二子の悪戯だろうか、そういえば前トトロごっことか言いながらお花屋さんの真似事をしていたような、なんて考えて顔を洗ってそれからまた自室へ戻る。
そして花びらの一つを手にとって光にかざせばキラキラとした美しいそれに少し見惚れ、まずは一子と二子に尋ねてみようと懐にしまった。
一子と二子を見つけて花びらに心当たりがないかと尋ねるといつもの無表情で「知らない、やってない」と答えられた。
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