浮かれた熱に揺蕩う「ん〜?おい、ぞろぉどこいくんらよ」
「あぁ?」
「せっかくおれがお前の晩酌につきあってやってんのによぉ」
「お前、向こうで飲んでるナミとロビンに追い払われただけだろ」
「うっせぇ〜まりものくせに」
ダイニングに向かい合わせで座っていたゾロが席を立って視界から消えた。目の前にあるグラスを傾けるが空っぽで、何も無い事は分かっていてもそのまま口へと運んだ。
「……ねぇ。おれのグラスが空っぽだ。はやくつぎ」
「お前、酔すぎなんだよ。おら、酒じゃなくて水を飲め」
並々と注がれた水が荒々しくテーブルの上に置かれ、周りに水たまりを作った。
「みずのみてぇなんてひと言もいってねぇ」
「うるせぇ酔っぱらいコック。お前が明日の朝起きれなかったらおれがどやされるんだよ」
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