秘密の関係 「……おや、もう朝が来てしまうね、ロイエ」
ロイエの肩に寄りかかり、まだ眠たそうな目を窓の外に向けたエーテルネーアがそうぽつりと呟いた。
「そうですねエーテルネーア様 名残惜しいですが、僕はそろそろお暇しないと」
「あぁ、そうだね 長々と引き止めてしまってすまない」
すまない、と謝罪の言葉を述べているが、エーテルネーアの手はロイエの右腕を離そうとはしない。そんなエーテルネーアを見て、ロイエは少し困ったような顔で答えた。
「僕の事を帰そうと思っているようですが、身体の方は逆のことをしていますよ」
「……君、分かってて言ってるだろ」
「だっていつもの事ですから 貴方が僕の事を離さないのは」
「……」
心の奥底を見透かされていると分かったエーテルネーアは、恥ずかしさでいたたまれなくなったのか顔赤らめた顔をロイエの腕に押し付けた。顔を見られたくないのか、ロイエが名前を呼んでもなかなか顔を上げない。
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