今日も可愛いをご馳走さま今の時刻は四時限目の半ば。
何度聞いても睡眠要因にしかならない英語の授業に宮城リョータは小さく欠伸をした。
早く終わらねーかな。
そんな事を考えながら、三時限目から鳴り出しているお腹を擦った。
そして、昼食を共にしようと約束している〝あの子〟と何を話そうかと胸を高鳴らせる。絶賛片想い中の相手である彼女は今まで告白してきた子とは少し違い、ぽやんとした子だ。
それはつまり、どんな子なのだと聞かれても、ぽやんとした子と表現する事が一番しっくりくるのだから、これ以上は語れないと宮城は自分の中で頷いた。
──しかし、しいて言うならと問われれば間違いなく可愛い子。見ていると心がむず痒くなるくらい可愛い。目に入れても痛くないという言葉もあるが、目に入れたら可愛さで痛いかもしれない。やばい。あの子が可愛すぎる。
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