ある朝目覚めたら、見知らぬ場所にいた。
見渡してみると、どうやらレストランか喫茶店のような場所である事が分かった。
クワトロはゆっくりと歩を進めながら辺りを観察していく。
「ここは…私は一体…」
ふとガラスの食器棚に映った自分の姿にはっとした。
「これは…ここの従業員の服か?」
なんとなく理解が進んだ。
つまり「ここで従業員として働け」という事か。
何の冗談だ。
やれやれと溜息をついたその時、どこかから複数人の声がした。
どうやら自分以外にも「呼び寄せられた」人間がいるらしい。
声が聞こえた方向に向かうと、やはり従業員の服を着た者達が談笑していた。
その中のひとりを見てクワトロは息を飲んだ。
自分が手を掛けてしまった親友が目の前にいたのだから。
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