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    muugelato

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    muugelato

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    2023.8.21
    バニーの日イラストの脳内設定です😘

    #マホマル
    Magolor/Marx
    #マホロア
    Magolor
    #マルク
    Marx
    #ウサマホマル

    ボクとキミの出会い青く澄み渡った昼下がりの空。
    暖かな日の光を全身に浴びながら、ボクは煌めく羽をはためかせローアに向かって飛んでいた。

    マホロアに伝えていた到着時刻を少し過ぎそうだな…と考えた刹那、目の前に漆黒の渦を巻くディメンションホールらしきものが現れた。
    咄嗟に旋回しようとしたが、上げていたスピードの勢いと渦の強烈な引力に、抵抗虚しくボクは吸い込まれてしまった_____。





    身体に鈍い痛みが走る。
    目を開けると、ぼやけた視界がだんだんと景色を鮮明に映していき、最初に捉えたのは柔らかくなびく草。
    ぼんやりしていた頭に先ほどの出来事が思い起こされる。身体に傷ができているわけでは無いようだが、ホールから落ちた時に身体を強く打ちつけたようだ。痛みに若干顔を歪ませつつゆっくり体勢を起こす。
    そこは…先ほどまで上空を飛んでいたポップスターの景色そのものだった。

    あれ…ボクは、ディメンションホールに吸い込まれたはずじゃ…。と、混乱する思考に首を傾げ、チラリと目線を向けた先に見覚えのある橙の生き物、ワドルディが見えた。

    「………え"っ!?」

    自分は頭も強く打ったのだろうか?
    パチパチと瞬きを繰り返してみるが、よく見知ったはずのそれにウサギの耳らしきものが生えている。
    咄嗟に身を伏せ、少し経ってまた先ほどの場所を見ると先ほどのワドルディはいなくなっていた。

    さっきのあれは…確かにワドルディだったのに。自分が知ってるあいつらにウサギの耳なんか生えていないはずだ…。ここはそもそもポップスターじゃないのか?と、ぐるぐると思考を巡らせていたが…ふと背後からの視線に気づき振り返る。

    そこには紙袋を抱え、訝しげな表情でこちらを見るマホロア?らしき人物が立っていた。やはり例の耳が生えており、自分の目がおかしくなったわけではないとわかったのは良いが…いよいよ危機感を感じ始める。

    「え、あ………ま、マホロア…じゃない、よな?」

    自分でも挙動不審な問い方をしてしまったと思う。

    「………キミ、この星の住民じゃナイデショ?」

    こちらをじっと見つめ、心を見透かすような瞳でそう聞かれた。ひくっと言葉に詰まり、何か言おうと目線を泳がせるが…そのまま俯いてしまう。

    「何でボクの名前知ってるのかわからないケド………とにかくついて来テ。」

    突然の提案に驚き顔を上げるが、こちらの返答を待たずに彼はふいと背を向け森の方へ歩き出してしまった。慌てて起き上がると腰に少し痛みが走ったが、見覚えのあるその背中にすがるように、ボクは駆け出した。





    だいぶ歩き、目の前に見えてきたのは
    大きな古びた洋館_____。
    薄く開けっぱなしになっていた多少錆ついている大きな門を次いでくぐり周囲を見回す。
    広い庭の花壇は手入れがされており、ポップスターではあまり目にすることがないような暗色系をメインに、寒色系の花もちらほら咲いているのが見て取れた。
    それからもう一度屋敷を見上げると、意識しないようにしていた不安が小さなため息となって、つい口から漏れてしまった。
    そんなこちらをよそに、彼は重たそうな扉をゆっくり開けて屋敷の中に入っていく。自分達が歩いてきた門の方を一瞥し、ボクもそれに続いた。

    中に入ると、古びてはいるが存在感を放つシャンデリアが吊るされたエントランスに出迎えられた。
    少し距離が空いてしまった彼の姿を認めると、青い絨毯が敷かれた長い廊下を、その距離感のままついて行く。
    ある部屋の前で立ち止まった彼は、こちらに目線をくれたかと思えば何も言わずにそのまま扉を開け中に入って行った。

    マホロアに似てるくせに無愛想なヤツだな…と思いつつそっと中を覗くと、そこはたくさんの生地やミシン、製作途中と思わしき洋服を着せられたマネキンなどが置かれた部屋だった。まるで仕立て屋のようだときょろきょろと部屋を見回しつつ、彼のいる奥の机に近づいていく。
    何冊も本が積み重なっている作業机らしい引き出しから何かを取り出し、こちらに振り返った彼が

    「じっとしててネ…。」

    と、手から何かを抜き出しつつゆっくり近づいてきた。あれは…メジャーか。

    「ココ最近、入星管理がとっても厳しくナッテネ。どうやってこの星に入ったか知らないケド、その格好でウロチョロしてるとすぐ捕まっちゃうヨ。」

    話しながら彼はボクの身体を手際良く採寸していく。ボクの前で揺れる彼の服からは、マホロアとは違う匂いがした。

    メジャーを戻し、ボクにソファを勧めると自身は作業机のイスに腰掛ける。
    そのまま作業を始めた彼の横顔や手元をしばらく眺めていたが、不意に眠気が襲ってきたのでころんと横になる。ここまでついてきてから考えるのも遅すぎるが、不思議なほど警戒心は抱かなかった。それどころか眠気を感じるほど今自分はこの場所に落ち着いている。だけど___きっとマホロアは、いつまでもローアに来ない自分を心配しているだろう。早く__戻らなければ_____。ソファからは、彼の服と同じ匂いがした__________。





    「起キテ。」

    _____マホロアの声だ。反射的にガバッと身を起こすと、かけてくれていたらしいブランケットがはさっと床に落ちてしまった。まだ少し腰が痛むことと、少々驚いたらしい彼が目に入った。

    あぁ…そうだ。マホロアじゃない_____。

    と落胆する気持ちがつい表情に表れてしまう。そんなボクの気持ちを知ってか知らずか、彼は落ちたブランケットを拾い、手に持つ物を差し出してきた。

    「初めて来タ人の家で随分熟睡してたネ。ハイ。コレ被ってミテ。」

    一度沈んだ気持ちをなんとか切り替え、差し出された物をよく見ると、ボクの帽子をモデルにしたらしいモフモフのウサ耳帽子だった。チラッと彼を見上げると、察したかのように帽子をボクの前に置いて後ろを向いてくれた。

    ソファから降りて、帽子を手に取ろうとしたが。
    ……………羽が出ない。
    一気に鼓動が早くなり、冷や汗が滲む。焦りが幾重にも重なる波のように侵食してくる。だがここで彼にそれを悟られても何にもならない。ぎゅっと目を瞑り、頭を振ってその感情を必死に追い出す。身をよじってサッと帽子を被り直して彼の名を呼ぶ。
    こちらへ振り返った彼の瞳が、ボクの姿を…足元から頭の先まで、じっ…と目を細めて見つめてくる。未だ破裂しそうな心臓まで見られているようで…ひどく時間が長く感じたが、きっと気のせいだろう。

    「………ウン、いいネ。…似合っテル。有り合わせの生地で作ったケド、コレならバレずに過ごせると思ウヨ。」

    そう言って微笑んだ彼の顔を見て、先ほどまでうるさく頭に響いていた鼓動がゆっくり…ゆっくりと落ち着いてくる。
    なんだ。マホロアと違って…なんて思ってたけど、案外コイツも優しくするのが下手くそなだけだったのかもしれない。

    「……ありがとう…マホロア。
    ボクの名前は___マルク!」

    こうしてボクは、なぜか親切にしてくれるこの世界のマホロアの屋敷に身を寄せ、元の世界へ戻る方法を探すこととなった。





    _____あれから数週間。
    自分の中に確かに魔力は感じるのに魔法は発動せず、羽も出せず、未だ元の世界への戻り方もわからないままだった。
    マホロアは、あえてむこうからは何も深く聞いてこず、別の世界からきてしまったらしいという突拍子もないボクの話を、まぁこの状況でウソつかないだろうし…というよくわからない理由で信じてくれた。2人きりの静かな屋敷での共同生活。たまに買い出しに付き添って町へ出たりもするし、先日は彼からうさぎ仕様の靴をプレゼントされた。
    今はテラスでテーブルを挟み、マホロアが淹れてくれたアイスティーをストローで飲みながら他愛もない話をしていた。…羽が出ないと飲食するのも一苦労だ。

    「___そういえば。マホロアはなんで耳までフードで隠してるのサ?」

    ボクの唐突な質問にマホロアの動きが一瞬止まる。

    「ボクはお前らみたいな耳がないからともかく…お前は隠す必要ないだろ?」

    何か言いたげに耳がぴくっと動いたが…だんだんと横に垂れていく。それから一呼吸置いて、マホロアはそっと耳のフードを外した。

    「…ボク、耳の色が変ナンダ。」

    見ると、体色と同じ色の耳の先が、青から白へとグラデーションになっていた。

    「え、それ変なのサ?……ボクは綺麗だと思うけどな。」

    「…!……………アリガト…。そんなコト、初めて言ワレタ…。」

    垂れた耳がピョコッと立った様子を見て
    無性に_____マホロアを可愛く感じた。
    感情ダダ漏れだぜ、と指摘したらきっと怒るだろうから言わないでおく。マホロアがモジモジと身体を揺らし、手袋をはめたままの手を、テーブルの上で握っては緩めたりを繰り返している。何か言おうとしているのがわかったので、紅茶を一口飲み、続く言葉を待つ。

    「…ボク、元々町に住んでたんだケド、一回ガラの悪い連中に因縁つけられたことがあってサ…。
    揉め事なんてゴメンだし、そもそも人と接するのも面倒くさいタチダカラ…。こうやって服を着込んで生活スルようにナッテ…。別段不便もナイシ…今はここで1人、暮らしてるんダ。」

    俯きがちにそこまで言うと、マホロアはさらに背中を丸めて少し間を置いた。ゆっくり顔を上げたかと思えば、ボクのことを二、三度チラチラ見た後、意を決したように見つめてくる。

    「………マルクを見つけた時、ナンデかわからないんだケド…ボクが助けナキャ…って思ったんダヨ。」

    気恥ずかしかったのか、少し照れて…頭をかきながらそう言う姿に、ボクの愛しい姿が重なった。

    だが………会えない事実が、忘れるなよとボクの心に釘を刺してくる。だから今は…頭の中で、寂しい気持ちに蓋をするんだ_____。

    _____マホロアの中では、自身を受け入れてくれたマルクに対して淡い恋心のような感情が生まれた___。
    だが彼は…それを恋と自覚する術を、持ち合わせていなかった_____。










    以上、脳内設定垂れ流し劇場でした🎞️
    ここから孤独だったウサマホの淡い恋心が独占欲・支配欲に侵されていきます…🖤(確定事項)
    ちなみに…この設定ですでに思いついてるネタもありますが…それをこんな感じの小説として書き起こすかはまた未定でございます…😇🪽
    拙い文章をここまで読んでくださり、本当にありがとうございました😭
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