狂い咲く花は風を乱吹く17「あ、あのぉ〜本当に人選合ってますぅ?」
世界一高名な創作家、ウィリアム・シェイクスピアは己よりも背丈の小さい天才少女に聞いた。額には嫌な汗が雫のように溢れて伝った。
「吾輩みたいな弱小文系サーヴァントが、ビースト相手に太刀打ちなんてできませんよぉッ???」
「演算結果は合ってるし、まーいつもどーにかなってたから良いんじゃないかな?」
「えっとぉ今後の創作ネタのインスピレーションになるかもしれませんが、でも流石に!流石に死にますって!!召喚して五秒に死にますって!」
「Sireシェイクスピア、ご安心ください。私があなたをお守りしましょう」
ふわりと現れたのは女教皇ヨハンナだった。
「私達もお手伝いします!」
「足手まといなら見捨ててもいいと思うよ、姉ち…姉さん」
「もー弐っちゃん!」
英雄、仲良しセイバーこと徴姉妹。
「私もそこのお姉さんの提案に賛成かなぁ、でも演算結果がそれならきっと何かと役目はあるのだろうネ?」
悪そうな笑みを浮かべるのはジェームズ・モリアーティ。
「はぁ…今回も多いわね、ワンジナの時といい」
クリームヒルトも横でため息をついていた。
「…でも、本当の話、私達でビースト相手に立ち向かえるのかしら。戦力的に冠位の方を連れた方
がよくなくて?」
ダ・ヴィンチの方へと視線を向けると、少女は困ったような表情をした。
「…こちらも、どうしてこの結果なのか調査中だ。でも流石に答えを見つけるまで時間を費やする余裕はないのも事実だ」
「あー…仕方がありません!吾輩はみなさまの後ろに隠れていますので、みなさん!全力で!頑張ってくださいね!!」
元気よく言うシェイクスピアに他の英霊達は頭を抱えた。
「本当に連れて行かないといけないの?」
「モリアーティ、同郷でしょう?貴方が面倒見てあげなさい」
「えぇ〜、嫌だなぁ〜」