6話目途中まで 休み明けの学校でエランはやたらと他の生徒たちから見られているのを感じた。喫茶店でのことがかなり広まっているようだった。エランは注目されるのが苦手なスレッタを心配して昼休みに彼女を人気の少ない場所に誘った。話題の二人ばかりが姿が見えないというのも露骨なので友人たちと一緒に来るよう伝えた。
購買で適当な食べ物を確保し、速やかに待ち合わせ場所に向かう。そこは以前スレッタが写真を撮っていた花壇の前だ。
背もたれの無いベンチに座ってスレッタを待っていると五分程で彼女はやってきた。束ねられた髪をぶんぶん揺らして走ってきた。かわいい。友人トリオのうち一人だけがまるでわんこなスレッタのスピードについてきた。あとの二人は、一人は「速い〜!」と言って息を切らして追ってきて、もう一人はのんびり歩いてきた。
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